βグルカンって何?
アガリクス茸や霊芝などの健康食品が人気ですが、その注目成分“β-グルカン”がどんな成分なのか、ちゃんとわかっている人は実はあまり多くはありません。
β-グルカンは主に免疫力の向上等様々な健康効果が期待され研究がすすめられている糖鎖ですが、その効能に関しては解明に至っていない事も多くある中、様々な効果・効能を謳った健康食品なども多く出回っています。
β-グルカンの機能性食品としての効果には両論あり、解りづらい状態に発展してしまった面もあるのではないでしょうか?
一体、β-グルカンとはどんな物質なのでしょう。
炭水化物のうちの多糖のひとつ。簡単に言うなら“繊維”
ブドウ糖や果糖など、糖質の最小単位“単糖”が複数結合した物質を“多糖”といって、構造ごとに様々な種類に分けられています。
グルカンはその多糖のひとつでブドウ糖(D-グルコース)だけが結合したものの総称で、ブドウ糖の構造と結合の違いからα-グルカンとβ-グルカンの二つに分けられます。
既に何だか解りづらいですが、要するに繊維の仲間だと思っておいて差支えないでしょう。
グルカンの多くはα-グルカンでデンプンやデキストリンなどがそれにあたります。
βブドウ糖が結合したβ-グルカンは結合の仕方で更に細かい種類分けがされています。
抗がん作用がわかっています!
βブドウ糖の結合の仕方で更に細分化されているβグルカン。
例えばβ-(1-4)は植物繊維“セルロース”を指し、そしてパンやビールの酵母やキノコ類に含まれる健康食品として時折話題に上るのがβ-(1-3)-D-グルカンという訳です。
ただ単にβ-グルカンといった場合の多くは、このβ-(1-3)-D-グルカンの事を指します。
β-(1-3)-D-グルカンには抗がん作用があるとして話題になっていて、体内の感染細胞やがん細胞を攻撃・破壊する免疫システムを担うマクロファージやT細胞やCTLなどを活性化させ、免疫力や抵抗力が高めてくれるとされています。
体内に侵入した細菌や異物を排除したり、感染しても発病を抑える役目を担う免疫力や抵抗力の向上によって、アレルギー反応を鎮める効果やがんなどの腫瘍の活動を抑えるなどといった優れた働きが期待できるのだそうです。
また、血糖値を下げたり、血中コレステロールや中性脂肪値も低下させてくれる効果もあるとして注目されています。
β-グルカンの美肌効果?
他にもさまざまな面でβ-グルカンの研究が進められ注目されていますが、肌への効果もその一つだと言えます。
アトピー性皮膚炎に効くのはホント?
アレルギー疾患やアトピー性皮膚炎に対しての効果の研究の結果、β-グルカンの抗アレルギー効果が証明されてきているのだそうです。
辛いアトピー性皮膚炎にも効果的というのであれば、普段の肌ケアとしての効果も期待されます。
ストレスや疲労、睡眠不足などの不規則な生活は例え健康な人であっても免疫力を低下させてしまいます。
その結果、肌荒れだけではなく様々な健康トラブルに繋がっていくのであれば、β-グルカンの免疫機能をアップさせてくれる効果は肌のバリア機能を元気にさせるために効果的と言えるのではないでしょうか?
特に普段から風邪をひきやすかったり疲れやすい人は肌トラブルも抱えがちなので内面からのケアとしてβ-グルカンを利用してみるのも良いかも知れませんね。