こんな症状がある!早期発見のための歯周病症状確認
歯周病はギネス記録に乗るほど多くの人が悩む、代表的な歯の疾患の1つです。また、別名「歯槽膿漏」とも言います。
歯周病は初期状態、中期状態で何かしらのサインがあります。末期状態になってから治療をしようとしても、なかなか難しいものがあります。
ここは歯周病の症状を詳しく知り、早期発見のための知恵を身に付け、歯周病の改善を目指しましょう。
歯周病の症状の特徴
歯周病は歯と歯の境目の歯磨きが不足していると起こる病気であり、そこに細菌が入り込み停滞し、歯肉の炎症を引き起こし、進行するにしたがって歯を支える骨が溶け出してしまう病気です。
また、溶けて下がってしまった骨は基本的に元に戻すことができず、その位置を維持することで精一杯になります。
また、基本的に痛みがない疾患ですので、ある程度進行しても気づかず、気づいた時にはもうすでに手遅れだった、という状況も少なくありません。
気づいた時には手遅れだった!なんてならないためにも、歯周病の症状について確認しましょう。
歯周病の症状
<初期>
歯ブラシでしっかり歯磨きをすると、歯茎から出血することがあります。また、歯磨きを忘れると歯茎が腫れる感じがあります。
初期の段階では歯を固定している骨へのダメージは少ないです。歯石を取り除く、歯磨きをしっかりすることができれば、改善が可能です。
また、この段階では歯肉炎と表記されることもあります。
<中期>
水がしみるようになり、軽い歯磨きでも歯茎から出血したりするようになります。また、歯茎が腫れたり治ったりを繰り返します。その他、歯茎から膿や臭いなどの症状があります。
初期症状から数年経過するとこのような状態になります。初期症状よりも深くまで歯石が付着し、骨が溶け始めます。
この状態になると、歯磨きだけでの改善は難しくなります。
また、この段階では歯周炎と表記されることもあります。
<末期>
歯がかみ合うだけでぐらつき、歯の周辺から白い膿が見られるようになります。痛みが出ない時も。歯磨きの時は必ずと言っていいほど出血が見られるようになります。
この段階まで来ると、歯の根の奥深い部分まで歯石が付着し、歯を支える骨もほとんどが溶けてしまっています。
歯周病と全身疾患
歯周病は、全身の疾患とも繋がりとあるとされます。主なものでは、糖尿病と強いつながりがあるとされています。いくつかの病気について、見ていきましょう。
糖尿病
以前から歯周病は糖尿病と関連があるのではないかと言われていましたが、近年では糖尿病の人は歯周病にかかっている人が多いという疫学調査が報告されています。
歯周病関連最近から出される内毒素が歯肉から血管内に入り込み、その結果血糖値を下げる働きを持つインスリンを作りにくくしてしまいます。
その結果、血糖値が上昇しやすくなり、糖尿病のコントロールが難しくなるのです。
心筋梗塞
歯周病原因菌などの刺激により、動脈硬化を誘導する物質が血管内に出てしまい、その結果、血管内にプラーク(粥状の脂肪性沈着物)ができ、血液の血管が狭くなってしまい血液の流れが悪くなってしまいます。
また、プラークが剥がれてしまうと血の塊ができ、その場で詰まってしまったり、血管の細い所で詰まってしまいます。その結果、心筋梗塞や狭心症を誘発してしまうのです。
早産・低体重児出産
妊娠している女性が歯周病に感染している場合、低体重児出産・早産の確立が7倍近くまで高まることが指摘されています。
これは口の中の歯周病細菌が血中に進入し、胎盤を投資手胎児に直接感染するからではなか、とされています。
歯周病のセルフチェック
以下の項目で、自分が歯周病じゃないかチェックしましょう。3~5個以上ある方は、注意です。
- 歯茎が赤くはれている
- 口臭が気になる
- 歯茎が痩せてきた
- 歯と歯の間に物が詰まる
- 歯磨きの際に血が出る
- 歯と歯の間の歯茎がうっ血、ぶよぶよしている
- ときどき歯が浮いた感じがする
- 指で触ると少しぐらつく
- 歯茎から膿が出たことがある
参考サイト:歯周病セルフチェック あなたは大丈夫? – 8020推進団体