相続に無関係な人が乗り出してきた場合の解決法|トピックスファロー

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2012年10月29日
相続に無関係な人が乗り出してきた場合の解決法

遺産相続をめぐるトラブルは、何も親族間だけで起こるというわけではありません。場合によっては全く関係ない人が口を出してきたり、相続のおこぼれにあずかろうと友人・知人が寄ってきたりといったトラブルに発展することがあるのです。このようなトラブルにはどのように対処すればいいのでしょうか?

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関係ないのに相続に関わろうとする人はどう対処すればいい?

相続におけるトラブルには二種類あります。
一つは家族・親族などの相続権が発生する血縁者同士での争続トラブル、もう一つはそもそも相続権がないのに遺産を集(たか)ろうとしてくる他人とのトラブルです。

相続権のある者同士ならば、法定相続分のような妥当な落としどころが見えている分だけ楽なのですが、全く関係ないのにもかかわらず相続に口出ししてくる人は始末が悪い物なのです。

なぜ他人が相続に関わろうとするのか

家族・親族を相手にした相続トラブルでも神経をすり減らすというのに、全く関係ない他人ともなれば疲労は比べ物にならないほどです。
友人・知人・ご近所の方と、首を突っ込んでくる他人は多岐に渡る上に、下手に対処すれば悪い噂を流されることさえあるのです。

なぜ無関係なのに相続に首を突っ込んでくるのかというと、この手の人は「他人の得は自分の損」「言うだけ言って通ればラッキー、通らなくてもダメージはない」という考え方をしているからなのです。

率直に言ってしまえば「人にたかっても恥ずかしいと思わない」タイプの人が他人の相続に首を突っ込んできて、あわよくば分け前にあずかろうとしているということです。

中には負けてしまう相続人も

このような全く赤の他人からの相続トラブルは、相続人となる遺族にとってはとても耐えられないほどの心労をもたらすものです。
相続人同士ならば最悪法廷に持ち込めば決着は着けられますが、この手の人はたとえ法律で決着をつけても「あの人は人間の情がない」などと悪評をばら撒く上に、どういうわけか擁護する人が出てくるのです。
最悪の場合、相続人側を完全に悪者にした作り話を信じ込んで直接突撃してくる援護者さえ出てきます。

その結果、人間関係が破壊されるだけでなく相続人がしている商売にも支障が出てしまうため、泣く泣く遺産から手切れ金を捻出して片を付けざるを得なくなるケースさえあるのです。

相続に無関係なのに首を突っ込んでくる人への対処法は

この手の強欲な人は、変な意味で社交性が高く、自分の思い通りにならなかった人の悪評をばら撒くことには、躊躇なく精力的に取り組むものです。
そして周囲の人はあまりにも突拍子の無い話であっても繰り返し聞かされている内に「強欲な人の方が正しいのではないか」と思うようになって、擁護に回ってしまうようになるのです。

無関係な相続に進んで関わろうとしてくる人に対しては、「あなたは無関係である」「1円たりともあなたには渡さないし渡す理由はない」ということを宣言しておくことが大事です。
下手に情を掛けて、無関係であることを宣言できないでいると相手のペースに巻き込まれ、遺産をむしり取られてしまう結果に繋がってしまいます。

相手が食い下がってきたら

大体の場合、無関係宣言が出来れば「何本気になってるの?冗談だって」と誤魔化して撤退するものですが、中には引くことなく粘ってくる人もいます。
粘ってくる人に対しては、要求を全て「なんで?」「どうして私があなたの要求を聞かなきゃいけないの?」と理由を説明させるように却下するのが得策です。

出来れば、録音・録画で証拠を押さえておくようにしましょう。

相手は、相続者がムキになって反論して来たら「冗談も分からない人、頭おかしい」というように相続者側にレッテルを張って自己正当化してくるものです。
退路を塞ぎ、その要求がおかしいことを相手に証明させて、証拠を押さえられれば一石二鳥というものです。

相手が悪評を流して来たら

相手が要求を断られた腹いせに悪評を流して来た場合は、自分の潔白を証明することを優先しなければなりません。
普通なら「相続権も血縁もないのに遺産の取り分を要求してきた」と聞かされれば、悪評を流している相手がおかしいと分かるはずです。
もしも、相手の肩を持つようならば、「その人とは縁がなかった」と考えるべきでしょう。

相手が振りまいた悪評で社会的信用を傷つけられたのならば、名誉棄損があったとして法廷で決着をつけるしかありません。
裁判を起こすこと自体が不名誉であるという考え方もあるようですが、こちらに何の不手際もないのに悪評を振りまかれた時点でもう情を掛ける必要はなくなっているのです。
前述したような相手の言動の録音・録画を証拠として提出し、相手の要求に根拠がないことを示してぐうの音も出ないほどに要求を拒否するのが正しい対処法です。

著者:天地佑樹

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