バッグを使用した豊胸手術とは?
豊胸手術にはさまざまありますが、バッグを使用した豊胸手術は「バッグ挿入法」と言い、シリコン製のバッグを胸に埋め込むことにより、大きなバストを作ります。
使用されるバッグは種類が多くあって、形状や表面の加工などに違いがあります。かつて「乳がんのリスクが高まる」などと、安全性について問題になったこともありますが、最近は体に悪い影響のない素材が開発され、使用されています。
バッグ挿入法で用いられる「バッグ」ってどんなもの?
豊胸手術で使用されるバッグは、本当のバストのような柔らかさを出せるように、とても柔らかくできています。種類によって形状や素材に違いがあり、主に次のようなものがあります。
形状
バスト全体をボリュームアップできるラウンド型とバストの下部をボリュームアップできるアナトミカル型(しずくのような形)があります。
素材
主に素材はシリコンタイプのものと生理食塩水のタイプのものがあります。
シリコンタイプは、ジェル状になっていてバッグが破損しても体の中に流出しないようになっています。最も本当のバストを再現しやすい素材となっています。
また、生理食塩水タイプは最も安全性が高く、多くの美容外科などで使用されています。シリコンバッグに比べると、バストのような柔らかさは劣りますし、バッグが破損しやすいというデメリットはあるのですが、破損した場合には体に吸収されるので安心です。
バッグ挿入法の手術時間・麻酔・費用
バッグ挿入法による豊胸は、手術時間が2時間程度、局部麻酔で行われる場合と全身麻酔で行われる場合があります。1週間で抜糸、その後は入浴が可能になります。
挿入するバッグの種類や挿入する場所(位置)によって手術時間や麻酔などに違いはありますが、多くの場合に入院は必要なく、日帰り手術で行われています。
費用は、挿入する位置や使用するバッグ、手術を受けるクリニックによって違ってきますが、両胸で80~100万円くらいかかると考えておいた方が良いかもしれません。
中には100万円以上かかる場合もあります。
バッグ挿入法による豊胸手術のデメリットは?
手術による体への負担、費用がかかること、(破損等ない場合でも)7~10年で入れ替えが必要であること、などが挙げられます。
バッグ挿入法にデメリットはありますが、胸が小さいことへのコンプレックスの方が悪影響になることも…。
簡単に手術に踏み切らず、よく考えてから手術を受けることが大切でしょう。
レントゲンでバッグは映るの?
レントゲンにバッグは写ります。…が、パッと見ただけではわからない程度のようです。
しかし、乳がん検診のマンモグラフィーやCTなどの検査を受ける場合には、はっきりとバッグが映し出されてしまうので、事前に医師にバッグ挿入法による豊胸手術を受けていることを伝える必要があるでしょう。
「バッグが入っていると、乳がん検診が受けられない」とも言われていますが、乳がん検診を受けることは可能です。
しかし、マンモグラフィーの検査は、強く胸を圧迫するためバッグが破損する可能性も否定できません。また、バッグが入っていると、マンモグラフィーによる検査を行ってくれない場合もあるようです。(エコーなどでできる範囲の検査を行うケースもあります。)
豊胸手術をしていても授乳はできる?
豊胸手術で授乳ができなくなるようなことはありません。また、バッグが授乳の出に影響を与えることもないとされています。
しかし、豊胸手術を行った人に、妊娠発覚後「乳腺が発達してバッグが破裂したら…」「バッグが破裂して母乳に悪影響があったら…」などの不安を抱えた人が多いのも事実です。