入浴は副交感神経の働きを促す
冷え性の原因の1つに交感神経・副交感神経のバランスの乱れがあります。まずはそちらについて説明しましょう。
はじめに「交感神経」とは、目覚めている時や活動している時に働く神経の事です。主に昼時に働いている神経系です。
次に「副交感神経」とは、「交感神経」とは逆で眠っている時やリラックス時に働く神経の事です。なので、こちらは夜に働きやすい神経系と言えるでしょう。
どうしてこの2つの神経系が冷え性に関わるというと、この2つの神経系のバランスが極端に崩れることによって血液の流れが悪くなり、それが引き金となって冷え性を引き起こすのです。
現代社会は「ストレス社会」とも言わる時代。
仕事や家事などで常日頃から強いストレスがかかり続けると、交感神経が継続的に働き、その結果バランスが崩れ冷え性の原因となります。
入浴は絶好のリラックスタイムで副交感神経の働きを良くしてくれ、両神経系のバランスを整えてくれます。
冷え性に悩んでいる皆さんも日常の入浴時間を工夫して、冷えの回復を目指してみてはいかがでしょうか?ポイントをまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
お風呂のお湯はぬるめで
お風呂のお湯をぬるめに設定することで、副交感神経の働きを良くしてあげましょう。
また、「音楽をかける」「照明を暗くする」などしてリラックスできるような環境作りを行うと、より高い効果を発揮してくれます。
逆にお湯の温度を高温に設定してしまうと、逆に交感神経を活発にしてしまうので、冷え性にとっては逆効果となってしまいます。
20分程度の長時間ゆったりと浸かり、身体の心から温めるようにしましょう。長く浸かるのが苦手な人は、何回かに分けて入るとよいでしょう。
入浴時間は午後9時前後に入るのがベスト
体温というのは深夜になるほど低くなり、昼時になると一番高くなります。
あまり体温を下げ過ぎてからお風呂に入浴しても、身体をあっためる効果も出にくくなってしまうのです。
なので、お風呂に入浴する時間は体温が下がりきる前に、大体夜の9時くらいに入浴するのがベストだと考えられます。
入浴剤を活用
入浴剤と言っても種類は色々ありますが、冷え性が気になる人は「保温タイプ」の物を選ぶのがベスト。
保温タイプかどうか見極めるためのポイントは硫酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウムなどのミネラル成分が豊富に含まれているかどうかです。
参考:主な入浴剤メーカー・ブランド
入浴剤以外に入れてみたいもの
入浴剤は冷え性に効果的ですが、入浴剤にも入れて効果がある食材や調味料があったりします。
こちらでいくつかご紹介しましょう。
- 塩 ・・・粗塩(伯方の塩など)を1掴み程度お風呂に入れると効果的。
- ゆず ・・・ゆずの皮をネットに入れてお風呂に浮かせる。
- 生姜・・・すりおろしたり細かく刻み、布袋に入れて入浴前の湯船に入れる。
半身浴の入り方に注意
身体の冷えに効果的と言われる「半身浴」は、確かに足部分をはじめとした身体の血行に高い効果を与えてくれます。
しかし、注意して入らないと逆効果になってしまいます。
正しい半身浴のポイントを確認してみましょう。
- 入浴前後に水分補給をしましょう。
脱水症状予防のためです。 - 万が一の時に備え、ドアのカギはかけないでおきましょう。
これも脱水症状をはじめとした、トラブルが起きた時のためです。 - 入浴前に脱衣所・浴室の温度差を少なくしましょう。
急激な温度差は体に悪影響です。特に冬場は注意です。 - 半身浴前は入浴する部分にかけ湯をしましょう。
かけ湯には事前に体を温める効果と、身体の汚れを落とす効果があります。 - 肩や手など上半身は濡らさず、汗が出たら渇いたタオルでふくようにしましょう。
特に冬場は濡れていたりすると、かえって身体の寒さを感じてしまいます。 - 寒いと感じたら無理をしないようにしましょう。
リラックスして入ることが大切
冷えに対する入浴のコツをいくつかご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
共通して言える事とは、とにかくリラックスした状態で入ることです。
入浴中に「今日は嫌なことがあったなあ」とかネガティブなことは考えず、今日一日の嬉しかったこと・楽しかった事を考えたり、本を読んだり音楽をかけたりしながら入浴するとよいでしょう。
心身ともにリラックスさせるとこが、冷え性対策の効果をより高めてくれるのです。