結納は正式に婚約をするための儀式
両家で二人の結婚を正式に約束し合う儀式のことを『結納』といいます。
最近では簡単な“顔合わせ”として食事会だけで済ませるケースも増えていますが、昔からのしきたりを守り、結納を行った上で、併せて食事会もする…というのが多数派です。
結納の段取り
結納を行うかどうかは、両家間の相談で決めましょう。地域によって、その方法は様々ですが、できるだけ親世代を立てる意味でも、地域に古くから伝わるしきたりや伝統を大切にしたいものですね。
- 日時、場所、仲人の有無を決めます。
- 両家のしきたりを確認します。もし異なる場合は、どちらかに合わせましょう。
- 結納品の数や結納金、家族書の交換について話し合います。
- 婚約記念品や結納返しについて決めて、納得した上で当日を迎えます。
結納費用の相場をチェック!
男性側と女性側とでは結納の費用も異なるので、しきたりも考慮しながら一般的な相場をチェックしておくことをオススメします。
結納費用の額は、カップルによって様々。無理のない範囲で用意しましょう。
男性から女性への結納金
男性から女性に贈る『結納金』は、もともとお嫁入りに必要な支度金という意味を持っています。
金額は、男性の月収の2~3倍くらいが目安と考えられていて、50万円、80万円、100万円といったキリの良い数字で贈るのが一般的。
実際にどのくらいの金額にするかは、両家で相談しましょう。
参考までに、各地域の平均金額は次のようになっています。
- 北海道:約80万円
- 関東・九州地方:約90万円
- 北陸・関西・中国・四国地方:約100万円
女性から男性への結納返し
結納金に対するお礼として、女性から男性に渡すのが『結納返し』になります。
関東地方では結納金の半額、関西地方では1割を返すのが一般的です。
地域、または両家のしきたりなどによっても違うので、きちんと話し合うのが◎。
全体としての平均金額は、約30万円と言われています。
結納品も忘れずに!
結納にはお金だけでなく、品物も欠かせません。男性は結納金と共に、結納品も忘れずに用意しましょう。
結納品の質に応じてかかる費用はピンキリですが、平均的には約14~15万円というのが相場ですね。
結納品についても、地域によって色々なスタイルがあります。
ここでは代表的な例として、“関東スタイル”と“関西スタイル”を紹介します。
関東スタイル
男女がそれぞれ結納品を用意して、お互いに贈り合います。
正式には目録、長熨斗(ながのし)、御帯料(金包)、勝男武士(鰹節)、寿留女(するめ)、子生婦(昆布)、友白髪、末広、家内喜多留(やなぎだる)など9品目。
7品目や5品目というように、簡略化することも可能です。
関西スタイル
男性のみが結納品を贈ります。こちらも正式な品目は、関東スタイル同様です。さらに、婚約指輪や高砂人形が加えられて品目が増えることも珍しくありません。
松竹梅鶴亀など立体的な飾り付けをするので、関東スタイルよりも豪華な分、値段も高くなります。