時には殺人事件も…騒音が元で起こる大事件の数々|トピックスファロー

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2012年11月5日
時には殺人事件も…騒音が元で起こる大事件の数々

隣人が立てる騒音が原因となって発生した事件というのは意外に多いものです。近所同士のトラブルとなると顔を知っているだけに怒りもひとしおになってしまい、取り返しのつかないところまで突っ走ってしまうのです。騒音が元でどのような事件が発生したのでしょうか?

WEBライター
  

未だに無くならない騒音トラブルによる事件

住宅地でのトラブルは、時として大きな事件に発展してしまうものです。気心はともかく、顔見知りの相手である分だけ怒りのボルテージが上がりやすくなり、最悪の手段で問題を解決しようとしてしまいやすくなるのです。そして、騒音トラブルによる事件は現在も後を絶ちません。
騒音トラブルが元になって発生した事件にはどのようなものがあるのでしょうか?

騒音トラブル事件の原点・ピアノ騒音事件

日本の事件史上で最初の、騒音トラブルが原因になった事件が1974年の「ピアノ騒音事件」です。

舞台になったのは神奈川県平塚市の県営団地で、犯人Aが階下住人B家の母親・長女・次女の三人を次々に刺殺するという痛ましい事件です。
事件の引き金になったのが被害者となったB家のピアノでした。Aは近所の人に「立てる音がうるさい」と苦情を申し入れられていたこと、音に対する聴覚過敏を患っていたことでなるべく自分自身は音を立てないように、そして他人の立てる音に対して敏感になっていたのです。

そしてB家が引っ越してくると事態は一変します。B家父の日曜大工の音、長女のために買いこまれたピアノの音がAの神経を苛み始めます。A自身、何度もB家に苦情を申し入れていたのですが、部屋に帰ると聞こえよがしにピアノを引き出すということもあったようです。
我慢の限界に達したAは自宅から包丁を持ち出し、長女・次女・母親の順で次々に刺しB家のふすまに「迷惑をかけているんだからスミマセンの一言位言え~」で始まる殴り書きを残して逃走、三日後に逮捕されています。

Aは裁判では自ら「死刑になりたい」と主張、死刑判決が下った後は控訴も特別抗告も行わず主張通りに刑が確定しています。
この事件の後、騒音トラブルが原因での事件が次々に起こり始めるようになったといわれています。

騒音加害者が逆切れで被害者を襲う

騒音トラブルによる事件の中には、騒音被害者が事件の犠牲者になってしまうケースもあります。
1982年に東京都中野区で起こった騒音事件では、大家とその隣家の計五人が犠牲となっています。

この事件の犯人Fは幼少から一度も親に叱られたことがなく、我慢の効かない性格だったといわれています。大学入学後の下宿先では、隣の部屋からの生活音や道路からの声に常日頃から腹を立てており、壁ドンや繰り返し苦情を付ける一方、自分が立てる騒音には無頓着で深夜にステレオを大音量で掛けていたようです。

Fは事件の被害者となった大家と隣家にはそれぞれ「テレビの音がうるさい」「子供の声がうるさい」と文句を重ねており、聞き入れられなかったために凶行に及んだようです。
しかし、裁判では「統合失調症による心神喪失または心神耗弱」と認定され不起訴処分になっています。

追い詰められて?騒音苦情の多い隣人を刺す

2011年に大阪府堺市で起こった容疑者Cが隣人の男女D・Eを次々に刺し殺す事件では、父の大工仕事を手伝っていたCが夜遅くまで電動カンナを使った作業を行っていたり、訪問客の車が隣家を塞ぐ格好になっていたりと、トラブルがたびたび起こっていたようです。

事件の被害者であるD・Eもたびたび苦情をCに申し入れていたようですが、改善されずむしろCがD・Eに脅える形になっていたようです。また、D・Eが後から引っ越してきていてCに騒音の苦情を繰り返していたとも言われ、どちらに非があると言い切れない形になっています。

なぜ騒音トラブル事件に歯止めが効かないのか

このように騒音トラブルが原因で発生する事件は歯止めが効きにくく、最悪の結果を迎えてしまうことがしばしばです。

なぜ歯止めが効きにくいのかというと、「我慢は美徳」という考え方と「お互いに顔も名前も住所も知っている」という近隣ならではの要因があるからです。

我慢しすぎると暴発に繋がる

騒音トラブルにおいて、被害者または加害者は騒音に対して我慢を強いられています。我慢は美徳と言いますが、我慢をしても騒音は止むわけではありません。
我慢すればするほど苛立ちは募り、話し合いによる解決ではなく暴力による解決を選択する可能性は高まっていきます。
このように、我慢しても騒音トラブルでは逆効果になってしまうのです。

素性が分かっていることが怖い

事件史に残るような凶行の中には「被害者に対する恐怖」の結果、歯止めが効かなかったケースがいくつか見られます。時として恐怖心は自分の身を守るために過剰な暴力を発生させてしまうことがあるのです。

騒音トラブルのような近隣トラブルでは、被害者も加害者も互いに名前も顔も住所も分かった状態です。例えば、見ず知らずの他人同士がぶつかって「痛えな、気を付けろよバカ」と言われたくらいならむかっ腹もそう長続きはしませんが、顔見知り同士で同じことがあればむかっ腹はなかなか収まらないものです。

このように、相手の氏素性を知っているということは感情を大きく左右します。近隣住人ともなればお互いの家も知っているわけですから、感情はさらにエスカレートします。
「苦情を入れたから逆恨みしているんじゃないのか」とか「たかがテレビの音でギャーギャーうるさい、一発ぶん殴らなきゃ黙らないのか」といったような恐怖心や怒りがどんどんと高まってくるわけです。
疑心暗鬼が高まっていく中で、最終的には「先にやらなきゃやられる」という所まで行きついてしまうというわけです。

著者:海老田雄三

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芸能、アニメ、ゲーム、音楽あたりが得意分野のはずが、気が付けばなんでも書くライターになっていました。アニメ、ゲームなどのサブカル誌によく寄稿しています。