痔に悩む女性が増える理由
一昔前までは「痔」と言えば、年配のオジサンがなる病気として知られていました。
ところが近年、オジサンの病気と思われていた痔に悩む若い女性が増えているといいます。
痔になる原因は様々なことが考えられますが、女性ならではの原因もいくつかあります。
痔の痛みは辛いものですし、もし痛みがなくてもお尻周りに違和感があることも・・・。
ちなみに、女性の場合は切れ痔が多いと言われています。
ここでは、痔を引き起こす女性特有の理由を見ていきましょう。
便秘
女性の痔(特に切れ痔)の原因として最初に挙げられるのが、便秘ではないでしょうか。太くて固くなった便が、無理に肛門を通り抜けようとすることで、肛門の出口付近が切れてしまいます。紙に血がつく程度なら自然に治りますが、慢性化してしまい傷口が潰瘍状になってしまうと、排便後も強い痛みが続くようになります。便秘の人は、一度痔が治っても繰り返すことが多いので要注意。
症状改善のためには、適度な運動をしたり、水分や食物繊維を多めに摂るなど、便秘を解消するように心がけましょう。
生理
生理前や生理中も、痔になりやすいと考えられています。黄体ホルモンの分泌が盛んになることで、便秘を招くことが原因。生理前や生理中の便秘に困っている人も多いと思いますが、そのような場合も多めの水分補給を心がけて、便秘解消に努めましょう。
妊娠・出産
妊娠中はお腹が大きくなるので、肛門に大きな負担がかかってしまいます。そのため、急に痔を発症してしまったり、症状が悪化しやすくなったりします。妊娠中は生理の時と同様、黄体ホルモンの分泌が増えて、便秘をしやすくなることも。また、出産時のいきみで発症したり、症状が悪化する人も多いと言います。
妊娠中は、特に痔にならない生活習慣に気を配りましょう。もう痔になってしまっている人は、きちんと治療しておくと◎。
冷え性
冷え性は血液循環を悪くするので、痔にも良くありません。肛門のうっ血を防ぐには、腰やお尻まわりを十分に温めることが大切です。暖かい下着を身に付けたり、カイロを使うなど色々と工夫して冷え性対策を行いましょう。バスタイムに、ぬるめのお湯にゆっくりと浸かって、体の芯から温めることもオススメですよ。
病院に行かない
これまで紹介してきた理由とは違う種類のものですが、女性の痔を悪化させてしまう原因の一つに「病院に行かない」というのがあります。いくら医師といっても、他人に自分のデリケートな部分を見せるのは誰だって恥ずかしいもの・・・。それが男性医師なら、尚更です。そのため、症状が出ていても、病院には行かずに、痛みや違和感を我慢しながら過ごしている人も多いのでは?今は女性医師のいる病院も増えているので、我慢せず早めに受診するようにしましょう。
20代の女性に多い切れ痔
痔には主に痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)の3タイプがあります。
その中でも、20代の若い女性を中心に多いのが切れ痔です。これは、肛門の皮膚が切れたり、裂けたりして傷ついたもの。状態によっては、強い痛みがあって出血を伴うことも・・・。
- 排便時に痛みがある
- 排便後にもジーンとした痛みがある
- お尻を拭いたトイレットペーパーに血がつく
- 細い便が出る
これらが、切れ痔の主な症状になります。
少しでも疑いがある場合は、できるだけ早めに専門医に診てもらいましょう。症状が進行すると、治療するのも大変になるので注意が必要です。近年は女性医師のいる病院も増えているため、そういったところを見つければ、安心して受診できますね。