オンラインで勉強はできるのに、なぜ資格は取れないのか
英語の勉強をする人で、順調に利用者を増やしているスカイプ英会話。
その人気の背景には、値段の安さに加えて、『深夜でも、自分の好きなタイミングで授業を受ける事ができる』という利便性の良さがあります。
しかし、こういったオンライン上で勉強できる機会は増えているのに、オンラインで資格取ったという人をほとんど見かけません。
「時間が取れないから」と、スカイプ英会話を利用しているのに、これではどれだけ勉強しても資格として残す事はできないと、やきもきしていた人は多いのではないでしょうか。
そこで、忙しいビジネスマンでも受験を受けやすい英語の資格検定『CASEC』を紹介します。
CASEC/キャセック
正式には「Computerized Assessment System for English Communication」
基礎開発は英検でおなじみの「財団法人日本英語検定協会」。
運営は、旺文社グループの一つである「株式会社教育測定研究所」が行っており、英語の実力を量る試験としては信頼がおけるのではないでしょうか。
また、2001年の開始から、述べ103万人以上が受験し、徐々に知名度が増しています。
大学では、「早稲田大学」や「青山学院大学」、「青山学院大学」。企業では、「日清食品ホールディングス」、「楽天」、「アサヒビール」など、有名な大学や企業での導入が進んでいる、注目の英語試験といえるでしょう。
履歴書に書ける唯一のオンライン試験
CASECの最大の特徴は、「24時間、自宅のPCから受験可能」という事。
さらに、履歴書添付用のスコアレポートも完備されています。
「とにかく緊急で形になる物が欲しい」と思った時には、最適の試験といえるでしょう。
また、スコアレポートには、CASECの点数と共に、『TOEICの点数目安』、さらに『英検での級目安』も記載されているので、面接で必ず聞かれる「これ、TOEICでは何点くらい?」という質問に詰まる事はありません。
試験時間はTOEICの半分以下
TOEICの試験時間は120分なのに対し、CASECの試験時間は約30分から40分程度。
TOEICの3分の1の時間しかかかりません。
試験会場までの移動時間+試験時間。さらにスコアレポートの発送を待つことになるTOEICよりも、受験に割く時間はずいぶんと少ない事が分かります。
費用が安い
2013年1月の段階で、TOEICの受験料は5,565円。
対してCASECでは、3,500円。
純粋な受験料だけを考えても、2,000円以上もお得という事になります。
CASECの落とし穴は『知名度の低さ』
『場所を選ばす、短時間で正確なテストが受けられて、しかも安い』。
忙しいビジネスマンや学生にとっては救世主の様な「CASEC」ですが、基本的な所に最大の弱点が存在します。
それは、『知名度の低さ』
国内における英語資格の知名度でいえば、『英検』と『TOEIC』が断トツである事は疑いようがありません。
これ以外なら、TOEICと比較される感じで知名度を伸ばしてきた「TOEFL」や、国内唯一の国家資格「通訳案内士」を上げますが、英語に興味の無い人にとっては、名前に聞き覚えがある程度でしょう。
しかし、残念な事にCASECの知名度は、これらよりも低いと言えます。
その為、例え点数が高くても、TOEICに比べ、正当に評価されないという可能性があります。
CASECだけを英語の資格とするのは早い
面接官や上司がCASECという英語資格の事を知らなければ、そのアピール効果は半減するとみて間違いないでしょう。
また、時間がない事は、全国80か所で年に9回も行われているTOEICのテストを受けない理由にはなりません。
CASECは自身の英語の実力を正確に測り、履歴書に記入できるオンラインの英語資格です。
しかしCASECの受験者増え、英語に興味のない人たちにも知られるようになるまでは、「英検やTOEICの方が上」とみられる事でしょう。
現状、CASECの点数だけを持って『英語ができます』とアピールするには、まだ時期は早いというしかありません。