歯医者にもセカンドオピニオンが必要な時代
昔は「医者=偉い先生」で「医者の見立ては間違っていないから患者は口出ししてはいけない」という認識があったものです。
そういった認識があったために、患者と家族は医師の治療方針に口出しできずに唯々諾々と従ってきたのです。
しかし、時代が変われば人も認識も変わるもので、患者にも医者や治療方針を決める自由が与えられるようになり、病院も「開かれた医療」を目指さなければならなくなっています。
どのような病気でどのような方針に基づいて治療を行うかを説明する「インフォームドコンセント」、そして一度の診察で治療を決めずに他の医師の診察を受けて治療を決める「セカンドオピニオン」が「開かれた治療」の代名詞と言えます。
セカンドオピニオンは何故必要か?
インフォームドコンセントは、医師が患者からの信頼を得て二人三脚での治療を行うためには欠かせないもので、どこの病院でも実践されています。
一方セカンドオピニオンは、「第二の所見」と訳せるようにある医師が下した診断を否定する可能性があるものです。
それは医者と患者の間にある信頼関係を破壊することにさえ繋がってしまいます。
しかし、セカンドオピニオンは医者との信頼関係以上に病気治療を行う上で欠かしてはいけないものと言えます。
なぜなら、必ずしも全ての医者が初見で患者の病気を見破れて適切な治療方針が立てられるというわけではないからです。
似たような症状の出る病気は数多くあり、医者によっては全く別々の診断を下すことがあるでしょう。
しかし、最初に受けた診断と患者の症状を照らし合わせればより確実性の高い診断を下せるようになり、
つまり、セカンドオピニオンは治療を確実に行うための絞り込み作業であると考えるべきなのです。
虫歯治療にもセカンドオピニオンが重要
セカンドオピニオンは、ガンのような重篤な病気に対して行うものと考えている人も多いかもしれませんが、本来は全ての治療に適用できるものなのです。それはもちろん虫歯治療でも例外ではありません。
虫歯治療におけるセカンドオピニオンは、医者の性質や設備の確認なども兼ねています。
歯医者はどこも同じと考えている人も多いでしょうが、腕前の善し悪しで出来栄えも治療法も大きく変わってきます。
誰だって腕が良くて痛くない歯医者に掛かりたいものですが、外見だけでは医者の腕がいいかどうかは判断できません。
中には高額な治療費が請求できる方法を進めてくる医者もいるでしょうし、保険適用範囲内で治そうとする医者もいるでしょう。そういった医者を見分けるには実際にあって見なければ分からないのです。