銀歯が取れたらスルーしてはいけません
最近はあまり見かけなくなりましたが、一昔前は、虫歯で歯を削ったら銀歯をはめるのが主流でした。
子供の頃に歯医者ではめてもらった銀歯が、今もまだ残っているという方は多いはずです。
さてこの銀歯、ガムやキャラメルを噛んでいる時などに、ポロッと取れてしまったことはありませんか?
取れてしまうと、せっかくはめてもらったのに…と結構落ち込んでしまいますよね。
しかしまた歯医者に行くのは億劫なもの。人によっては、「虫歯自体は治療済みなんだし、まあいいや」と取れた銀歯をゴミ箱に捨てて、そのままスルーしてしまうことも。
気持ちはよくわかります。
でも!これは決して良いこととは言えません。
なぜなら銀歯をはめていた場所って、実は虫歯になっていることが多いからです!
銀歯と歯の隙間に汚れがたまりやすいため
なぜ治療済みの場所に、また虫歯が発生しているのでしょうか?
それは銀歯の特徴が大きく関係しています。
銀歯はご存知の通り金属でできており、見た目はあまりよくないですが、とても頑丈という特長があります。しかし頑丈ゆえに歯との密着度は低く、時間が経つと接着剤の効き目が弱って隙間ができてしまうという欠点も備えています。
銀歯と歯のあいだに隙間ができると、汚れが侵入しやすくなります。
除去したくとも銀歯が邪魔で歯ブラシが届きませんし、この状態で十分なケアを行うのは至難の業です。
そもそも、ほとんどの人は隙間ができているという自覚すらないでしょう。自覚がなければ、ケアに力を入れようという気にはならないですよね。すると汚れはたまる一方になります。そして最終的にはどうなるかというと…そう、虫歯の再発です。
病院へ行きコンポジットレジンを詰めてもらおう
銀歯が取れた後の歯をよく観察してみてください。もし穴が黒くなっていたら、虫歯が再発した証拠ですので、できるだけ早めに歯医者に行きましょう。「大人の虫歯って進行が遅いから大丈夫」とほったらかしにするのはNGです。
進行が遅いということは、虫歯に気が付きにくいということ。痛みを自覚しないまま虫歯をどんどん悪化させてしまう危険性があるということなのです。神経や血管にまで達するほど深い穴が開いてしまい、そこに虫歯菌が侵入したら一大事ですので、油断は禁物です。
だいぶ前に銀歯にしたところが痛む…という場合も危険信号。銀歯が取れてしまったときと同様、やはり早目に病院へ行くのがベストです。
銀歯が取れて病院へ行った場合、コンポジットレジンという詰め物をしてもらえるはずです。
コンポジットレジンは歯への密着度が非常に高い優れものですので、よほどのことがない限り取れる心配はありません。また白色なので、銀歯より圧倒的に治療箇所が目立たなくなります。銀歯より断然イイ!と感じる人も多いので、何度も言いますが、抜歯や抜髄されてしまう前にできるだけ早く病院へ行きましょう。