よくわかる英検とTOEICとTOEFLの違い
日本で受験できる英語資格は意外と多いものですが、基本的には英検・TOEIC・TOEFLの三つが世間的に通用する資格といえます。この三つ以外だと国家資格である通訳案内士が信頼性の高い資格ではないでしょうか。
しかし、この三大英語資格といえる英検・TOEIC・TOEFLは、何が特色になっているのか、どのような違いがあるのかを正確に把握できている人は案外少ないものです。
英検とTOEIC、そしてTOEFLにはどのような違いがあるのでしょうか。
日常的な英語力を試す英検
英検こと「実用英語技能検定」は、その名の通り実用的な英語の技能を試すための検定試験です。
その始まりは1963年からと、約半世紀にわたる長さを持っており日本人の英語力向上に尽力してきた資格であるといえます。
英検は5級から1級までの七段階に分かれ、最初の5級が中学1年で習う程度の内容ということもあってか、TOEIC・TOEFLより信頼性が低く見られていますが、海外留学の際の英語力認定手段としても認められるようになってきています。
また、英検一級を取得していれば通訳案内士の国家試験では筆記試験の一部が免除されるという特典があります。
ビジネス用の英語力を試すTOEIC
高得点を取っていれば契約更新や就職活動の際に有利に働く資格として引っ張りだこのTOEICは、正式名称を「国際コミュニケーション英語能力テスト(Test Of English for International Communication)」と言います。
TOEICの目的はビジネスシーンを含む様々な場面での英語でのコミュニケーション能力を試すもので、日本からの要請を受けてアメリカの団体が主催しています。
TOEICの特徴の一つは英検などのようにはっきりとしたクラス分けがなされておらず、試験での取得点数から統計的に算出された点数が資格として機能することです。
細菌では会社公用語に英語を選択した企業や、海外に支社がある企業が「TOEIC600点以上」というようなTOEICで一定点数以上を取得すること就職・在籍の条件にしていることがあります。
海外留学出来る英語力を試すTOEFL
TOEFLは「外国語としての英語テスト(Test Of English as a Foreign Language)」のことで、非英語圏出身者が英語圏で教育を受けるために最低限の英語力があるかを試す試験です。
TOEFLもTOEICと同様にクラス分けがなく0点から120点までの点数で認定するタイプの認定試験で、TOEICと同じ団体が主催しています。
TOEICとの違いは、TOEFLは「高校以上の高等教育を英語で受けられるだけの能力があるか」を見るということです。TOEICがビジネス向けならば、TOEFLは教育向けの英語資格なのです。
その為、内容も留学時に学ぶような学術的なものが多くなっているのが特徴です。
要注意!TOEIC・TOEFLのIPテストとは?
TOEIC・TOEFLにはIPテストと言われる形式の試験があります。これは「団体特別受験制度」のことで、本試験会場に行かずに学校・会社などの団体が用意した試験会場でTOEIC・TOEFLを受験できるというものです。
IPテストは認定団体の許諾を受けて実施団体が行うものなので、本試験と同じ形式での試験を受けることが出来ますが、半公式的な手法であるため本試験ではもらえる認定証が発行されません。
その為、IPテストで取得した点数は公式のものとして認められないので、履歴書等に記載することはできません。
本場イギリス英語を試すケンブリッジ英検
日本ではTOEICとTOEFLが「世界で通用する英語資格検定」の座を争っていますが、世界的に一番信頼されていると言える英語資格はケンブリッジ英検であるといえます。
英語はイギリスで話されているクイーンズ・イングリッシュが正統派の英語として世界的に認知されており、ケンブリッジ大学・オックスフォード大学で話されるアクセントは上流階級の証とさえ言われています。
つまり、世界的に通用する英語資格の取得を狙うならばケンブリッジ英検の受験は避けて通れない道なのです。