海外業者での投資は本当に安心なのか?|トピックスファロー

  • 取材などできるフリーライター募集
2012年11月26日
海外業者での投資は本当に安心なのか?

海外のファンドに投資を行う海外投資。FXも一種の海外投資であるといえます。海外の金融市場へ介入して通貨流通量の増減に関わるという意味では立派な海外投資でしょう。しかし、海外投資自体はFXと同じくらいにリスクを背負った金融商品なのです。

兼業ライター。専門ではないけれど、ライター歴は長いです。
  

海外投資は危険がいっぱい

投資の基本は、破産に追い込まれるリスクを覚悟の上で、資産を有望な会社や通貨に注ぎ込んで利益を得ることです。
リスクと利益が見合うものか、利益につながる有望株は果たして本当に有望なのか、政情の変化などで発生するはずの利益が消し飛ぶ恐れがないか…といった信頼性を左右する情報を集め、判断することが投資家に求められる資質なのです。

しかし、FXの普及によって海外への投資が容易になったことで、投資へのリスクは一層強いものになってきています。
FXでの海外投資にはどのようなリスクが存在しているのでしょうか?

世界情勢の影響をもろに受けることがある

日本は憲法9条に基づく戦争放棄を行っているので、外国でドンパチが起ころうと無関心でいられる平和さ、もっと言えば「平和ボケした国」です。
しかし、外国の場合は、どこかの国で政情不安や反政府勢力が活発になると、その煽りを受けて経済情勢が大きく変動することになります。

金融市場に存在している通貨資産の総量は一定なので、どこかの国の経済が弱くなれば別の国に資産が流れ込むことになります。
逆に、どこかの国の景気が良くなれば、その煽りで他の国は経済がマイナス成長に追い込まれます。
このような経済の進退を左右させる原因になるのが、政情不安や反政府運動なのです。
海外投資は、投資先の国だけでなく、交流のある国や周辺国の事情にも気を配らなければなりません。

悪意を持って近づく業者がいる

海外旅行に行くときは貴重品を盗られないように注意するのが常識ですが、海外投資となると途端に警戒心が緩んでしまうものです。
悪人はそういった心の緩みを見逃さず付け込んでくるものです。
海外投資をターゲットにした悪徳業者は、電話やメールで投資の勧誘を行ってきます。
「有望な儲け話がある」「海外投資は節税対策になる」というような甘言で誘ってくるのが特徴です。

この手の業者が紹介してくる投資先は、大抵利益につながる要素の無い会社や架空の会社であることが多く、投資金や手数料を巻き上げることを目的としています。
FXをやっているような投資家は、税金対策に頭を悩ませていることが多いため、節税という餌をぶら下げられただけで飛びついてしまうことがしばしばなのです。

海外FX業者は危険度が高い

FXの特徴の一つは手持ちの資金以上に投資金を使うことが出来るレバレッジです。
値動き予想がハマれば一攫千金も夢ではない代わりに、予想が外れれば負債もレバレッジの倍率の分だけ大きくなるまさに両刃の剣です。

日本のFX業者は、2011年からの法改正でレバレッジの倍率は最大25倍まで規制がかけられていますが、海外のFX業者には日本での規制が関係ありません。
そのため、規制以前のような高倍率レバレッジを扱う海外業者はかなり数にのぼっているのです。

海外FX業者で口座を作ってFX取引を行うことについては日本国内では規制や制限はありません。
しかしリターンを大きくする代わりにリスクも最大化されるため、一度のミスが取り返しのつかないくらいの負債に大きく膨れ上がることになるのです。

著者:佐藤和子

兼業ライター。専門ではないけれど、ライター歴は長いです。
アイコン
学生時代から文章を書くのが好きだった影響で、社会人になってからも、こっそりと週末ライターを続ける。新しいもの好きで、常にアンテナ張っています。