宝飾業界への第一歩になるかもしれない!?宝石鑑定士への道
ダイヤモンド・ルビー・サファイア・ガーネット・オパール…、丹念に磨かき抜かれた宝石は男女問わず目を引き付け、時が立つのを忘れさせるほどの美しさを魅せてくれるもの。 しかし、宝石に惹かれる多くの人は宝石の価値を判断する力がなく、値札や店員からの説明を信じるしかなく、大枚を叩いて買った宝石が対して価値のない物であった…なんて話は意外に少なくないのです。 しかも、最近は人工宝石の技術も向上し、天然宝石と素人目には区別がつかないほど精巧に作れるようになっているのです。 まがい物を掴まされて損しないためには、宝石への審美眼を磨くことが大事です。宝石への審美眼を職業レベルにまで高めた証と言える宝石鑑定士の資格について解説していきます。
民間資格だが信頼性は高い宝石鑑定士
宝石鑑定士は、日本独特の呼び方で正式な名称ではありません。世界的にはGG(Graduate Gemologist:宝石学修了者)と呼ばれています。 GG資格は、アメリカに居を置く育成機関であるGIA(Gemological Institute of America:米国宝石学会)によって世界中で開講されています。
宝石鑑定士は「宝石学」という学問に則った資格で、宝石を鑑別するための知識や技術、格付け、宝石販売に関するノウハウなどを身に付けて初めてなれるものです。資格認定がアメリカのGIAによって行われているため、どこの国で資格取得しても全世界で通用するのが大きなメリットと言えるでしょう。
GG資格を取得するための講座は26週間・授業時間780時間に及び、約6か月かけての長丁場になります。学校が近くに無くても、通信制で受講できるのも見逃せません。
ダイヤモンド限定のダイヤモンド鑑定士
数ある宝石の中でも特に特別な存在であるのが「宝石の王様」とも呼ばれるダイヤモンドです。その透明感や輝き、特に強度は他の宝石では太刀打ちできないことは言うまでもないでしょう。
宝石鑑定士はダイヤモンドを含む全ての宝石について学ばなければなりませんが、ダイヤモンドだけを専門に知識や鑑別技術を学ぶダイヤモンド鑑定士という資格もあります。ダイヤモンド鑑定士はダイヤモンド限定なので受講期間は7週間~3か月程度と短くなっています。
費用が高いのが玉にキズ
宝石鑑定士の資格習得は、宝飾業界への就職が非常に有利になります。宝石の真贋やグレードの鑑定が出来るだけでなく、販売におけるノウハウについても資格取得の過程で習熟している為、販売員としての研修が修了済みなのと同じだからです。 また、販売員だけでなく宝石商やジュエリーデザイナーなどの花型の職業になるためのステップとしても機能するのがメリットと言えます。
しかし、宝石鑑定士になるためのGG資格講座の受講料は非常に高いのが欠点と言えます。26週間全日制の講座受講を受講すると、受講料総額で240万円という高額費用が掛かってしまうのです。 受講費用が高いのが難点ではあるものの、美しい宝石を毎日眺められて安定した就職先を確保できる、一石二鳥の資格であることは確かなのです。