【家族が崩壊】相続を争続に変える遺産トラブルのきっかけ|トピックスファロー

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2012年6月28日
【家族が崩壊】相続を争続に変える遺産トラブルのきっかけ

遺産相続では及びも付かない大金が動く為か「争続」と揶揄されるほど、多くのトラブルが起こるものです。一時の欲に目が眩んで家族を崩壊させてしまう人、取り分の主張で思い出の詰まった実家を売り払われることになった人、トラブルの内容は様々です。相続ではなぜトラブルが多発するのでしょうか?

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相続が家族間トラブルの元になるきっかけとは?

遺産相続では「争続」といわれるほど、争いごとやトラブルが起こりやすいものです。何とか分割相続を終わらせても、納得がいかない相続人が他の相続人を恨んで事件を起こすことさえあります。

さすがに推理小説やドラマのように遺言状が公開される前後で相続者が次々と…なんてケースは滅多にありませんが、何らかのトラブルは大なり小なり起こるようです。

取り分の少なさ

遺産相続を巡るトラブルの原因として、「分割相続での取り分の少なさへの不満」があります。
「自分の取り分が少ない」と感じる人は、被相続人が遺産の分割に関する遺言状を残していても、法律で定められている配分に従った分割相続を行なっても、絶対に納得しないのです。

困ったことに相続人による「自分の取り分を多くしよう」という動きは、相続権を失う相続排除の根拠にはならないのでトラブルは確実に長引き、家族の分裂・崩壊を招くことにつながります。

自分が貰えるものとしゃしゃり出る

遺産相続が話の軸になっているドラマなどでは、被相続人の兄弟や親戚が被相続人の配偶者・子供に「自分の取り分は!」と詰め寄るシーンが良く見られます。
このようなシーンはドラマの展開上で「欲に駆られた人間」が必要になるから描かれる虚構のように思われがちですが、実際の遺産相続の現場でも存在します。

法定相続人によっぽどのことが起こりでもしない限り相続権が回ってこない兄弟・親戚はまだしも、近所の人や友人までも「遺産もらってあげる」としゃしゃり出てくることさえあるのです。

こういう相続権が無い人の場合は「何度も要求すれば折れて遺産を渡すだろう」といわゆる「ごね得」を狙ってくるので、家族を亡くして心が弱っている時に何度も来られると厄介でしかありません。

遺留分

法律では、被相続人が相続人に対しての分割相続の配分を遺言書で細かく指示していても、相続人が「法律で定められた通りの配分にせよ」と主張し遺留分を請求してきた場合は、遺言書での指示は後回しになってしまいます。

このように相続人が権利を行使して自分の遺留分に相当する遺産分割を請求するのが『遺留分減殺請求』です。しかし、遺留分減殺請求を行なうことは正当な権利の行使であっても、「故人の意思に反する」「自分の取り分を増やそうとしている」と周囲には感じられてしまうのです。
それに、遺留分を請求するということは遺言書通りの相続なら遺産が一番多く配分される人の取り分が減るということと同じなので、トラブルの原因になってしまうのです。

実家の扱い方

いわゆる中流階級の一般家庭では、遺産相続となると相続できる財産が実家の家屋・土地だけということも珍しくないものです。
例えば両親・子供二人で家・土地の名義人である父親が亡くなった場合、母親と子供二人に実家をそれぞれ2分の1・4分の1ずつ相続することになります。

ここで、子供二人が相続放棄を行なって母親を実家に住まわせるのであれば話は綺麗に纏まるのですが、子供のどちらかが実家を売却して現金での相続を要求することになった場合どうなるでしょう? このように、実家に住みたい・住まわせたい家族と実家を売ってでもお金が欲しい家族の間で、相続争いが発生することも珍しいことではないのです。

遺言書の真贋

遺言書は被相続人の意思を反映した遺産相続を行なうことが出来る唯一の手段です。しかし、被相続人が絶対に言わないであろう内容が認められた遺言書が出てきて騒ぎになるのは、虚構だけでなく現実の中でもあることなのです。

遺言書の真贋の判定は被相続人の自筆であるかの鑑定が鍵になりますが、筆跡鑑定者に充分な実力が無い場合は明らかに偽造されている遺言書でも本物のお墨付きを与えることさえありえるのです。
遺言書の真贋を明らかにするには裁判を起こすしかありませんが、内容が内容だけに最高裁までもつれ込み、争いを長引かせてしまいます。

遺言書の偽造・内容の強制は相続欠格に相当するので、相続人が打つ手段としては非常にリスクが高い行為といえますが、中には相続に無関係の人が遺言書を偽造してきたケースさえあります。

著者:天地佑樹

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