地道なクールジャパンの立役者!?日本語教師になるためには
母国語ではない言語を学ぶ理由には国際化社会に対応するという為、そして憧れの外国をもっとよく知りたい、もっと好きになりたいという思いを抱いている事が言えます。
アメリカの自由な空気に憧れて英語を勉強する日本人が居るように、日本のオリエンタルな歴史とポップカルチャーの最先端に触れようと日本を訪れる外国人は少なくありません。
しかし、来日する外国人の全てが自国で日本語を学んできているわけでなく、日本に来てから本物の日本語を学ぼうとする人もいるものです。
そんな、日本語を学びたいと思っている外国人生徒たちに日本語を教えるのが日本語教師の役割なのです。
日本語学校では何を教えている?
外国人を対象とする日本語学校では、その名の通り日本語での読み書き・会話を主なカリキュラムとして指導しています。また、日本語への理解を深めてもらうために日本文化の紹介なども行っています。
日本語を外国人に教える上で大変なのは、助詞の使い方や敬語の使い方、漢字の書き方などが挙げられます。主語・名詞・動詞・形容詞などを繋ぐ助詞は、「が」と「は」を取り違えると意味が大きく変わってきます。敬語は日本人でも使い方を間違えてしまう事が多いし、漢字に至っては同じ漢字圏である中国・台湾であっても日本で使わない漢字を使っていたり、漢字が同じでも意味するものが違っていたりというように、異文化を感じさせられる事が多いのです。
しかし、生徒は日本語を学びに来るほど日本が好きな人が多く、和気あいあいとした雰囲気になりやすいのが日本語学校の特徴と言えるかもしれません。
日本語教師として働くには
日本語教師に関連する資格には、財団法人・日本国際教育支援協会が主催している「日本語教育検定試験」があります。この資格をとると「日本語教員として必要な知識や能力が水準以上にある」と見做されます。特に受験資格などはありませんが試験範囲は幅広く、日本語だけでなく歴史や公民、言語学や心理学にもまたがります。
日本語教育検定試験以外では、専門学校などで行われる「日本語教師養成講座」を受講し、全420時間を終了する事が日本語教師になるための資格と言えます。
資格がなくても日本語教師になれる?
実は「日本語教育検定試験」は民間資格で、必ずしも取得しなければ日本語教師になれないという性質の資格ではありません。「学校側が日本語教師として雇う上で要求される条件」の一つと考えた方が良いのです。
最近は、資格を持っていない人でも日本語教師として働いている事が多くなってきています。日本語教師に関わる国家資格や公認資格がないため雇用側の学校の裁量次第で教師を雇えること、日本人学校の需要が増していて資格取得者や教師経験者を集めても追いつかないことなどが理由のようです。
ただし、資格がないという事は立場が弱いという事でもあるため、日本語教師としての経験は積めても充分な収入や雇用体勢が約束されていないケースもあるので、出来れば資格を取得した上で日本語教師の求人を探すようにするべきでしょう。