どうなる?小学校での英語の必修化
2012年に5・6年生で必修化された英語は、さらに下の学年での必須が検討されているそうです。
現在の小学校英語の位置づけ
5年生と6年生で必修になったのは、実は英語に限定されているというわけではないのをご存知ですか?
正式には、算数や国語のように教科書を使って学習する「教科」ではなく、道徳と同様の教科書のない「活動」に分類される「外国語活動」が必修となったのです。言語は特定されていないのですが、現在ほとんどの小学校で英語を教えています。
外国語活動では年間35時間の授業で、音声を中心に外国語に慣れ親しみながら、積極的にコミュニケーションを図ろうとするコミュニケーション能力の素地を養うことを目標としています。
今後の必修化の動き
2013年5月に政府の教育再生実行会議は、国際的なグローバル人材の育成のために、英語教育の4年生への前倒しと、外国語活動から正式な教科化することを求める提言案を打ち出しました。
また、文部科学省では、小学校の低学年への英語必修化にむけて、2013年度に専門家会議を設立。英語教育を実施する学年や指導法を研究し、13年度中に報告を提出して14年度には中央教育委員会に諮問する予定となっています。
このように、数年後の次期学習指導要領の策定にむけて、小学校英語の学年の引き下げや教科化の、各方面での具体的な検討が始まっているのです。
「小学校英語指導者」の資格とは?
今後の小学校英語の学年の引き下げで、需要が高まると考えられる「小学校英語指導者」とはどんな資格なのでしょう?
「小学校英語指導者」ってどんな資格?
2011年に5・6年生で英語が必修になったとはいえ、男女合わせて40万人を超える教員の中には、英語を教える資格がない、また英語を教えることに不安を感じる人も多いようです。
そこで、小学校で英語を教えるための民間の指導者を育成しようと設立されてのがNPO(特定非営利活動法人)「小学校英語指導者認定協議会(J-SHINE)」です。J-SHINEでは、2012年までに約36,000人が資格の認定を受けて、現在小学校の英語指導の現場で活躍しています。
資格をとるにはどうすればいい?
小学校英語指導者の資格を取得するには、J-SHINEが認定する登録団体が主催の「指導者養成講座」を受講し、その団体から資格認定の推薦を受ける必要があります。さらに推薦を受けた後、認定委員会で審査に合格すれば、小学校英語指導者としてJ -SHINEのデータベースに登録されるのです。
ただし、団体の推薦を受けるためには、以下の条件を満足している必要があります。
- 英語の授業が行える程度の英語力がある
- 小学校のほか英会話スクールなどで50時間を超える指導経験がある
J-SHINEの登録団体はJ-SHINEの登録団体情報で検索することができます。