「女子力」って何を持って言うの!?
「女子力」という言葉をよく聞きますが、何を持って「女子力」というのだということを、あなたは明確に答えることができますか? 2009年の流行語大賞に選ばれましたが、婚活や就活においても「女子力アップ」が重要視され、「女子力アップ」のための、書籍や講座が人気となっています。女性誌では、男性にモテルメイクやセンス、気遣い等々男性にモテル女性になるための力のようにも思えます。近年では、私立中学からエスカレーター式の私学では、女子力向上を指導項目に掲げているところもあるそうです。果たして女子力ってなに?
筆者の勝手な女子力解釈から「女子力」ってなに?
さまざまな女性誌を読んでいると、「女子力」とは、魅力的な女性になるための力量のような感じがします。ところで、「魅力ってなに?」とここでまた疑問が生じますよね。
言葉の意味がわからないという意味ではありませんよ(念のため)。
女性の魅力を「女子力」なんて言葉でひとくくりにするのはおかしいと思います。
魅力は人それぞれだと私は思っているのです。
そもそも、「女子力アップ」という言葉に引き寄せられ、洋服の流行のように雑誌に支配されるのはおかしいと思うのです。
最近の20代の女性誌を見ると、「これが素敵!」とか「目が大きく見えるメイク」とか決めつけてないですか?
こんなことを言っているのは、私だけで、40代のおばさんの素朴な疑問だと思って下さい。
お洒落ってなに?
私が20代の頃、体型別に、例えば「背が低い人が背を高く見せる服」「脚長に見せる服」といった感じで服のタイプを書いてありました。私は背が低かったので、Aラインのワンピース(膝上丈)にヒールの高い靴、長い髪をトップにまとめてお団子にしていました。
髪の毛をアップにすることは、タレ目を切れ長の目に見える効果もあります。
この法則を時代の流行に関係なく、スカート丈こそ長くなったものの、今でも守り続けています。
女性誌からの情報で、アイメイクの色やワンピースの模様、バッグやアクセサリーや小物は流行に合わせていたと思います。
人の顔や体型の特徴は、人それぞれだから、自分には、何が似合うのかを知ることから始めないといけません。
私は、肩幅が狭く華奢といえば聞こえがいいですが、一般のワンピースを着ても背中が余って、カーディガンを羽織ると首の後ろがとがってしまいます。
背中のチャックがピッタリと身体のラインに合うワンピースを探すのに苦労しました。細身のデザインのブランドを探すのに苦労しました。
“ROPE”と“YURIE NITANI”というブランドだけが私の体型に合いました。“YURIE NITANI”とは、元女優さんで二谷友里恵さんのブランドです。
でも、デパートのバーゲンセールとは無縁になってしまいました。40代のオバサンになっても、20代の頃とさして体型の変わらない私は、30代後半くらいまできていました。ロングのワンピースは今でも着ています。
流行は、トップスのカーディガンやショールやアクセサリーや小物に取り入れたら充分なのです。これでも自分の体型を見て研究したものです。
カーディガンも丈の短いもので、トップに視線を集めることで、背が高く見えるのです。これは雑誌から得た情報です。
お洒落は、自分を知ることから始めないといけないと思います。あくまで私の解釈ですけど!
雑誌に振り回されてはダメ!
私の友人に、シャープな顔立ちで、切れ長の美しい目を持つ美人がいます。
彼女は、男性からも美人だと評判なのに、本人は、目が大きく見えるアイメイクを雑誌で一生懸命研究しています。
そんな必要は無いと思いませんか?
彼女は彼女の魅力で充分なのに……。
切れ長の目が美しく見えるメイクが彼女には必要だと思いませんか?
あくまで自分の顔を基本に良いところを一層際立たせるものです。
一重の細く切れ長な目を二重の大きな目に見せることは可能であったとしても、彼女の顔立ちに大きな目が合うかどうかが疑問です。
お化粧も服装も、自分に似合うように工夫して、自分を際立たせるものです。
その中で流行を取り入れて一層お洒落にしていくことは必要ですが、自分を知っていないとそれはできないことですよね。
雑誌は、あくまでお手本です。「こんなふうになりたい!」という気持ちから真似をしたとしても、顔立ちや骨格が違えば不可能です。あなたの顔立ちを知って、あなたに似合う服をプロに見立ててもらうのが賢明でしょう。
体型の特徴を知ることで、あとは自分に合うお洒落を雑誌から探るのです。
魅力は溢れ出るもの!
私の勝手な解釈ですが、「女子力」とは、女性の魅力だと思うのです。魅力は勝手にあふれ出るものです。
そして、その魅力に周囲が反応して引き寄せられるものなのです。
もちろん、婚活にも就活にも役立ちます。
このように、内側からあふれ出る魅力には、上品さや教養だって含まれます。
女性の所作が美しいのは、品があって魅力的なものです。
自然と出る言葉にも品格は現れるのですよ。
例えば、譲ってもらったときに「すみません」「どうも」とか言う人多いですね。
それを「ありがとうございます」と笑顔で言われたらどうですか?
同じ言われるなら笑顔の方が良くないですか?
だって「すみません」「どうも」では、笑顔にはなりませんし、最悪、相手の目も見ない、顔も上げない場合だってあるのです。
こんなふうに、同じことを表していても、口から出る言葉の違いによって印象は大きく変わるものです。
相手への優しい気遣いや思いやりから出るものです。
でも、今からだって手遅れではありません。「すみません」という言葉が出るなら、それを「ありがとう」に変えるように気をつければいいのです。笑顔だって、鏡の前で練習して毎日やっていれば、自然な笑顔ができるようになるものです。
美しい所作を身につけたいなら、茶道・華道を本格的に習ってみましょう。嫌でも学習させられます。今行う人は少ないでしょうが、花嫁修業で、茶道・華道を習う習慣があったのはこのためでもあるんですよ。
もちろん、玄関や床の間にお花が活けられたら妻の品格が上がるというものです。
最近では、中学校からエスカレーター式の私学の女子高では、女子力の向上を教育のモットーに掲げられている学校も少なくないそうです。
だから、「女子力」とは、女性の品格全般に言えるものではないでしょうか。
そうでないと、中学生から教育項目に含まれるはずはありません。
ブスと言われた、マリリンモンロー
「女子力」とは、女性の魅力のことではないでしょうか?
お化粧や服装のお洒落は、自分を一層魅力的に引き立てるテクニックの一つに過ぎません。どんな素敵なお化粧をしても寝入るケアをしても、お肌が荒れていては台無しですよね。
だから素の自分と自分を内から磨くことが基本です。自分を磨いているそんなあなたのにじみ出る魅力を感じ取るのが男性です。
いかがでしたか?
もてようと頑張らなくても、女性として身体の中から健康にしていれば、お肌も髪の毛も美しくなるものです。
所作も知性も気遣いも日常が基本です。
だから、急激で無理なダイエットは逆効果です。
日頃から女子力を磨いてれば、婚活も就活も、自然と上手くいくということですね。婚活のために、就活のために、女子力アップするのは、本末転倒です。
そして、年齢を重ねると知性と経験(内面・外見のお洒落両方を含む)から、若い女子力から大人の女子力へと自然と移行できるものなのです。
マリリンモンローだって、初めは「おまえみたいなブスは女優になんかなれない!」と言われたそうです。でも、モンローウォーキングで世界的な美女として後世まで残っているじゃないですか!
彼女は、自分の魅力をアピールしただけなのです。
だから、自分に自信を持って、自分の良いところを探し、笑顔でいられるようにすることから始めましょう。
表情が変わるだけで、女性の魅力は輝くものなのです。