スキルアップを図るなら経歴に関連のある資格を選ぶ
今の会社よりも、もっと待遇の良い会社へとの転職を考えている方は、それまで積んできた経歴を証明するのに役立つ資格を取得すると、新たなスキルアップへの道が拓けるでしょう。
例えば、建築会社で長年設計補助の仕事をしていた方が、インテリアコーディネーターの資格を取得したのに、「今の会社では資格を活かした仕事で力を発揮できない」といった理由で転職を決意した場合は、「インテリアコーディネーター」として転職に成功しやすいです。
しかし、一般事務をしていた方が、突然インテリアコーディネーターの資格を取得し、「インテリアコーディネーターの資格者優遇」とある求人に応募しても、書類選考で不採用となってしまう可能性は大きいです。
建築会社の「インテリアコーディネーターの資格者優遇」というのは、経験豊富なインテリアコーディネーターが優遇されるだけで、実務経験のない有資格者は、資格のない人と同じだと採用側はみなします。企業は、実務経験豊富な即戦力となる人を欲しているのです。
それでも、その資格を活かした仕事をしたいなら、新たな資格の実務経験を積むことから始めましょう。そのためには、個人事務所のアシスタントから始めることをお勧めします。アシスタントから始めて、少なくとも5年以上の経験を積むと、あなたの実績ができます。その実績を武器に転職を考えましょう。
資格が通用する職場もあります
経験の有無よりも資格がものいう職場もあります。例えば、公務員一種の資格・二種の資格を取得すれば即就職です。司法の世界(検事・裁判官)でも資格を取得して、司法修習を無事終了しさえすれば階級はあるものの、その日から検事や裁判官です。
看護師や医師だって、国家資格を取得して研修期間を終えれば、医療の現場では、医師不足・看護師不足が蔓延していますので、就職先も即決まります。
その代わり、資格も難関ですし、重労働ですが、一旦就職すれば、産前・産後の休暇、育児休暇、働く女性の地位は守られます。ただし、忙しすぎて子育てと仕事の両立は難しくなるかもしれません。
でも、職場によっては、保育所付きの職場もありますし、夫の転勤に伴う転勤願いも叶いやすい職場も多いので、そういった職場を探すことができれば、本気で共働きを考えるには、公務員や医師・看護師といった職場は、考えようによっては、一生安泰の職場かもしれません。
新たな資格で生きていきたい方へ
通信教育で「就職転職に有利!」とある資格は、確かに言葉どおりですが、必ずしも希望した職種に就職できるとは限りません。取得した資格を活かして第一線で仕事をしたいなら、実務経験は必須となりますが、アシスタントからの出発であれば、難関資格であればあるほど無資格者よりも断然有利でしょう。
現在、法で求人に年齢制限をすることを禁じられていますが、「採用の自由」も同じく法で保障されているので、求人の応募資格に年齢が書かれていなくても、同じ条件なら若い方が有利な場合もあります。
とはいうものの、採用時に人柄は非常に重視されることは多く、年齢的な面では多少不利でも人柄でカバーできることもあるため、一概には言えないのも実情です。そういった場合には、熱意で就職を勝ち取ることもできます。
就職さえできれば、あとは経験を積むだけです。仕事を覚えるのも無資格者よりも早いはずですから、あなたの頑張り次第でいち早く一人前になれるのです。
特に、子育て中であったり、扶養の範囲内で働きたい主婦にとっては、難関資格はもってこいかもしれません。アシスタントの求人は、短時間労働のパートの募集も多いのです。家事や育児に差し支えない時間帯で働くこともできます。こうして経験を積んで、自分で開業をすることもできるのです。
自宅で、子育てしながら、自分の時間の許す範囲で仕事の調節をして働くことも可能です。ここまで到達すれば、一生の仕事とすることができますのでお勧めです。
「空いた時間に働くために自宅で開業できる資格を取得」は無謀
「資格業務の開業」は容易ではない
空いた時間に自宅で働きたいがために、「自宅で開業できます!」の謳い文句の通信教育で資格取得の勉強を始めるのは、無謀です。
自宅で開業できる難関資格を、一生懸命勉強して取得し、厚生労働省が認める「みなし実務経験」の講習を修了すると、実務経験を積んだ者とみなされ、免許登録手続きが可能となります。こうして免許手続きが終了し、免許証が発行され、個人事務所の登記と税務手続きが終了すれば、あなたはその日から個人事務所の所長さんです。
ところが、その個人事務所を軌道に乗せ、顧客を獲得し、経営を軌道に乗せるには、少なくとも、2年間以上かかるといわれています。必死に営業して利益を出すほどの顧客を獲得し、資格を十二分に活かしていくには、最短でも2年以上かかる過酷な道のりだということです。
確かに自宅で空いた時間に仕事はできますが、たとえ顧客を獲得しても、資格とみなし実務経験だけでは、実務をこなす力量があるとはいえず、顧客を満足させるのは至難の業となるでしょう。
このような理由から、「空いた時間にお小遣い稼ぎをしたい」程度の動機で、資格を取得する道を選ぶのは努力に見合った収入が得られません。さらに、事務所が軌道に乗る頃には、忙しすぎて「空いた時間に・・・」程度の仕事量では済まなくなってしまい、仕事に振り回される状況になり兼ねません。
「お小遣い稼ぎ程度で仕事をしたい人に向く仕事」には資格は不要
内職
本当に、空いた時間に扶養範囲内でお小遣い気分で働きたい方は、内職がお勧めです。造花づくりや、割りばし作り、携帯ストラップ作りといった内職は、1つ数円の安価ですから、かなりがんばっても、1ヶ月1~2万円ほどかもしれません。
でも、ながら作業で、空いた時間に気軽にできるのですから、それ相応の報酬だと思えば、楽しい作業になります。
お小遣い稼ぎ・暇つぶし程度でパートをしたいと考えている方には、内職がお勧めです。内職の場合、出来高制で、納品時に現金で報酬が支払われることも多いので、報酬を得たときに、嬉しい気持ちになれ、モチベーションも上がるとそうですよ。
さらに、丁寧な仕事を長く続ける方には、信用でお仕事の依頼もあるそうです。自分の生活にマッチした働き方で、お小遣いを稼ぐことができる最近お勧めの仕事です。
主婦向けの配送業務
また、自分の都合のよい時間に仕事を請け負って、荷物を自転車で配達するお仕事もあります。
このようなお仕事は、他にも、ヤクルトレディ、ダスキンさんのような個人客への集配作業があります。これらはお客様の時間帯に多少左右されますが、時間の調節がしやすいそうです。
これらのお仕事は、扶養の範囲内でお小遣い程度に働きたいとい人向けなので、数万円~10万円ほどで、自分の都合でお給料も変わります。そんなにたくさん稼ぐことはできませんが、お小遣い程度のパートにはピッタリですね。
ライフスタイルとのバランスを持って
いかがでしたか?
自分の目的に合った働き方で、必要なお給料に合ったお仕事を選ぶことをお勧めします。主婦業の片手間にできる仕事から、一生の仕事にできるけれども家庭との両立の難しい仕事もあります。
どの仕事も真面目に一生懸命丁寧な仕事をした人には、その仕事なりのやりがいが生まれるものです。仕事をしたいからやみくもに資格を取得するよりも、自分が幸せになるライフスタイルをしっかりと考えて、働き方を選択することから始めましょう。
その過程で、資格が必要になったら、そのとき資格取得の勉強を始めるのです。資格ありきの仕事探しの実態がペーパー資格者の増加に拍車をかけているのですから。資格を取得するのも大変ですが、その資格を活かすのはもっと大変な修行が必要だということを認識して資格を取得することをお勧めします。