LED照明を節電に導入する際のメリットとデメリットは?|トピックスファロー

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2012年10月3日
LED照明を節電に導入する際のメリットとデメリットは?

節電効果が高い照明として人気を集めているLED照明。長寿命かつ低電力で節電のみならず設備費もグンと抑えられるのが利点です。特に節電効果は蛍光灯よりも高く、電球型蛍光灯を駆逐する勢いで売り上げを伸ばしています。LED照明が節電に効く理由などを紹介していきます。

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LED照明導入はどれだけの節電効果につながるのか?

節電を考える上で、照明の変更は大きな意味を持ってきます。一般家庭でもオフィスでも、窓が小さく昼間でも暗い室内や日が暮れてくれば照明を付けざるを得ません。
毎日頻繁につける照明だからこそ、消費電力が低い照明器具に変更することは節電への多大な貢献をすることになるのです。

LED照明の仕組みとは

LED電球に代表されるLED照明は、発光ダイオード(LED)という半導体を使った照明器具です。
発光ダイオードは、電子的な現象を利用して通電されると発光する仕組みを持っているので熱を発生させないのが特徴です。
発光ダイオードの発光現象は「エレクトロルミネセンス効果」といって、電子が不足した「正孔」に電子が入って再結合することによって発光する原理を利用して行われています。

発光ダイオードはトランジスタやICなどの集積回路と同じ半導体に分類されていますが、構造がシンプルなので集積回路よりも製造コストが低い上に寿命が長いのが特徴です。
そのためLED照明も長寿命が売りの一つで、LED電球の平均寿命は4万時間(約4年半)白熱電球の1,000時間、蛍光灯の6,000時間をはるかに上回るものとなっています。

そして、何よりLED照明は電力消費量が白熱電球や蛍光灯よりも低いということが特徴です。
白熱電球の消費する電力を10としたとき、蛍光灯は3、LED電球は1と圧倒的に電力消費量が少ないのです。

LED照明と従来の照明との違いは

LED照明と白熱電球・蛍光灯との違いは、「熱エネルギー発生の有無」にあります。

白熱電球は、フィラメントという芯に電気を通すことによって光が発光すると同時に熱が発生しています。
この熱のせいでフィラメントが燃え尽きてしまうので、エジソンが適切な材料探しに苦労したのは伝記に罹れている通りです。

一方、蛍光灯は電極から放電されることによって発生する紫外線に、管内に封入されたアルゴンガスが反応して発光していますが、電極周辺が発熱してしまいます。

そして、この「熱エネルギーとして消費された電力」と「発光するために必要な電力」の合計=「照明器具が使用している電力」となるわけです。
この熱エネルギーとしての損失が少ないLED照明は、白熱電球や蛍光灯よりも電力消費量が少なく節電向きということになるわけです。

LED照明の弱点は?

消費電力が少なく長寿命といいとこ尽くめのLED照明ですが、いくつかの弱点があります。
一つは、「高熱に弱い」ということです。発光ダイオードを含む半導体の内部は高熱にさらされると異常動作を起こしやすい構造になっています。そのため、換気が充分でなく高熱にさらされやすい環境下でLED照明を使うと寿命が短くなってしまうのです。

そして「演色性に乏しい」ということです。これはどういうことかというと、私たちの目が捉えている物の色は光によって再現されているものです。この光による色の再現度の高さが「演色性」で、演色性が高い太陽光の元では鮮やかに見えるのに、LED照明の元では寒々とした色合いに見えてしまうのです。

第三の弱点は「導入コストの高さ」です。LED照明は白熱電球や蛍光灯と違って、内部に電流・電圧の強さを調整する電子回路が組み込まれています。発光ダイオード自体のコストは低くても、電子回路のコストなどによって白熱電球や蛍光灯よりも導入コストが高くついてしまうのです。

著者:塩屋 謙

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職業は編集・校正、そしてWEBライターでもあります。興味の範囲を広げつつ、様々な記事を書いています。