【実用的な税金の話】生命保険控除っていくら戻ってくるの?|トピックスファロー

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2013年3月4日
【実用的な税金の話】生命保険控除っていくら戻ってくるの?

一家の大黒柱に何かあった場合に備えて契約する生命保険。生命保険に加入している人はもれなく、生命保険控除を受ける事ができますが、ややこしい税金の計算は面倒という人も多いはず。そこで、結局生命保険控除でどれだけ返ってくるか簡単に調べてみました。

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生命保険控除とは

1年間に支払った金額に応じて、「所得税」と「住民税」が安くなる減税措置です。

会社勤めの方は「年末調整」において、個人事業主の方は「確定申告」する事で控除を受ける事ができます。

対象となる3つの保険と控除額

一口に生命保険と言っても、その保険契約によって3つに分類されています。

この3つそれぞれに支払っている金額から控除額を計算し、最終的にその合計金額によって、控除額が決められます。

保険の区分

計算の元となる保険は以下の通りです。

しかし、1つの契約の中に2つの内容が混在している物もあり、一応の目安と考えた方が良いでしょう。

また、保険の主契約は「一般生命保険」であっても、特約部分が「介護医療保険」とされることもあります。

さらに、名称は「一般生命保険」であるにも関わらず、国税庁の分類では「介護医療保険」に分類される事すらあります。

もし判断に迷う場合は、保険会社へ確認を取った方がいいでしょう。

一般生命保険

いわゆる死亡保険。生存、または死亡によって給付金が出る保険の事。

定期保険や死亡保険、養老保険がここに入ります。

介護医療保険

入院や通院によって給付金が支払われる保険の事。2012年より一般生命保険と差別化。

入院保険、がん保険、介護保険、就業不能保険などが、ここに分類されるようです。

個人年金保険

「個人年金保険料税制適格特約」を付けた契約による、個人年金の保険。

それぞれの控除額

「所得税」と「住民税」により、計算方法と控除の上限額が変化します。

計算方法の基本:(一般生命保険+介護医療保険+個人年金保険)×所得税率

ちなみに所得税率とは、所得に応じて変化する税率の事で、数値は以下の通りです。

所得金額 税率
195万円以下 5%
195万円超~330万円以下 10%
330万円超~695万円以下 20%
695万円超~900万円以下 23%
900万円超~1,800万円以下 33%
1,800万円超 40%

所得税の場合

それぞれの上限は、一律で4万円。最大控除額は12万円

支払い金額による控除額は以下の通りです。

年間の保険料合計金額 控除金額
2万円以下 払込保険料全額
2万円超~4万円以下 (払込保険料÷2)+1万円
4万円超~8万円以下 (払込保険料÷4)+2万円
8万円超以上 4万円

モデルケース

年収420万円。一般生命保険:70,000円。介護医療保険:53,000円。個人年金保険:68,000円。

一般生命保険料控除=37,500円

介護保険料控除=33,250円

個人年金保険料控除=37,000円

合計控除額=107,750円。

しかし、この控除額の全額が、そのまま還付金として返金される訳ではありません。

ここに、所得金420万円の所得税率20%を掛けた結果、「21,550円」が返ってくることになります。

住民税の場合

それぞれの上限は、一律で2万8千円。最大控除額は7万円

支払い金額による、控除の計算式が所得税とは変わる事に注意が必要です。

年間の保険料合計金額 控除金額
1.2万円以下 払込保険料全額
1.2万円超~3.2万円以下 (払込保険料÷2)+6千円
3.2万円超~5.6万円以下 (払込保険料÷4)+1.4万円
5.6万円超以上 2.8万円

上記のモデルケースに当てはめると。

一般生命保険料控除=28,000円

介護保険料控除=27,250円

個人年金保険料控除=28,000円

合計控除額=83,250円。ただし、最大控除額を超えている為、最終控除額は70,000円

この7万円に所得金420万円の税率20%をかけ、還付金は「14,000円」となります。

このモデルケースの場合では、所得税「21,550円」と住民税「14,000」の合わせて「35,550円」が、減税される事になります。

面倒でも申請を忘れずに

税金や書類の手続きは面倒なものですが、申請をしないのはもったいないとしか言いようがありません。

保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」を無くしても、再発行は可能です。

また、書類の提出を忘れて控除が受けられなかった場合でも、翌年に確定申告を行えば、さかのぼって控除を受ける事も出来ます。

税金で損をしない為にも、年末調整や確定申告は忘れずに行いましょう。

著者:渡辺芳樹

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学生時代からライターとして活動。小さな会社に就職したおかげで、ライター以外に、編集からWEBサイト製作など、幅広く経験。現在はフリーランスとなり、いくつかの会社と契約を結んで執筆活動してます。