本当に毛穴を目立たなくさせるスキンケアの条件とは?
皮膚の毛穴には、皮膚表面から剥がれた角質と毛穴から分泌される皮脂が固まってできた角栓が蓋のように詰まっています。
角栓が出来た毛穴周辺の皮膚が炎症を起こすとニキビになるので、角栓はスキンケアの大敵といえます。
ニキビに悩まないためには角栓を作らない、角栓を作らないためには毛穴を引き締めるというような三段論法的なスキンケア理論が広まっていますが、果たしてそれは本当なのでしょうか?
毛穴の大きさはずっと変わらない!?
化粧品やスキンケア製品などには、「毛穴引締め効果」があると謳っているものが少なくありませんが実際には毛穴を引き締めても、毛穴の大きさはそれこそ一生変わらないというのが現状です。
毛穴が目立たないくらいに小さくするには、市販の化粧品ではなくエステサロンで使用するような業務用の化粧品や設備が必要になるのです。
逆に言えば「蒸しタオルや入浴で温められると毛穴が開く」というのは、「温められた皮膚が柔らかくなり毛穴に詰まっていた角栓が取れやすくなって毛穴が開いたように見える」ということなのです。
毛穴が目立つのは毛穴周辺のせい
毛穴の大きさは変わらないということは、毛穴が目立つ原因は毛穴の大きさ以外の所にあるということです。
その原因は、要するに「皮膚のシワやくすみ」です。なぜシワやくすみがると毛穴が目立つのかというと、光の反射に理由があります。
光を反射するくらいにテカテカしていると、表面にハレーションが飛んで表面がどうなっているかが分かりにくくなります。
逆に光の反射が少ないということは、反射しないほど陰影がはっきりしているということなので、影ができやすい毛穴が目立つことになります。
このように、肌が光を反射するほどにハリとツヤがあれば毛穴は目立ちにくくなっていくというわけです。
毛穴を目立たなくするには洗浄と保湿
顔の毛穴が目立たなくなるようなスキンケアには、ニキビの原因となる角栓を除去するための丁寧な洗浄と肌にハリとツヤを与えるための保湿が欠かせません。
まず洗浄は、泡立て用ネットを使って石鹸をよく泡立て、きめ細かい泡を作ることが肝心です。泡立てるときに手に脂が乗っていると泡立ちが悪くなります。
きめ細かい泡が立ったら優しく顔面全体に撫でつけていきます。擦り付けると肌が傷つき、角質が剥がれて角栓を作る原因になってしまいます。きめ細かい泡は撫でつけるだけでも毛穴に入り込んで皮脂を洗い流してくれます。
顔を洗浄したら間髪入れずに化粧水や乳液で保湿ケアを行います。洗顔後は潤いが逃げやすく、シワやくすみの原因になってしまうからです。
皮膚に潤いの残っている内に保湿ケアを行って、潤いが逃げないようにするのが大事なのです。
頻繁な角栓取りは厳禁
角栓を取れば毛穴が小さくなる・ニキビが無くなると考えている人も多いようですが、パックや角栓取りスティックなどで頻繁に角栓を取るのは厳禁です。
角栓は毛穴を塞ぐことによって雑菌の侵入を物理的に防いでいて、ニキビの防止にも繋がっているのです。
また、角栓を頻繁に取っていると皮膚の保湿を行っている皮脂が減少して、肌荒れやかさつきの原因になったり、皮脂の分泌量が増えて角栓ができやすくなったりしてしまうのです。
また角栓を取った後の毛穴は開いたままなので、毛穴が目立つ原因にもなってしまうのです。
角栓は無理に取らなくても洗顔などで自然に落ちていくものなので、積極的に取ろうとせずにした方が良いのです。