精神保健福祉士ってどんな仕事?
精神科ソーシャルワーカー(PSW:Psychiatric Social Worker)とも呼ばれる「精神保健福祉士」は、精神障害者を保健福祉分野でサポートするソーシャルワーカーです。
精神保健福祉士とは?
有資格者のみがその仕事に従事できる「業務独占」と、有資格者のみがその資格を名乗ることができる「名称独占」の2つに分類される国家資格のうち、精神保健福祉士は名称独占に当たりますが、一部の施設で法律上必置義務があるのが特徴です。
精神疾患や精神障害を抱える人の支援を行うことから、福祉と保健の両方の知識やスキルが求められるほか、医学一般、精神医学、精神科リハビリテーションなどの幅広い分野について学習する必要があります。
主な活躍の場
精神保健福祉士が働く職場は、主に以下の5つに分類されます。
医療機関
精神病院や総合病院の精神科のほか、精神科の診療所、医療機関を併設した施設など。
福祉行政機関
自治体や保健所のほか、各都道府県や市に設置が義務付けられている福祉事務所や社会福祉センターなど。
司法施設
犯罪を犯した人が更正するための保護観察施設や矯正施設など。
生活支援サービス
生活保護法に基づく救護施設や児童福祉法に基づく児童養護施設のほか、グループホームやケアホーム、地域活動支援センター、福祉相談センター、自立訓練所など。
その他
EAP(従業員援助プログラム)関連企業や企業内のEAP部門のほか、メンタルケアが必要とされる学校などの教育機関。
精神保健福祉士になるには
精神保健福祉士の資格を取得するには、公益財団法人「社会福祉振興・試験センター」が実施する精神保健福祉士国家試験への合格が必要です。受験するためには、指定科目の履修や実務経験などの条件があります。
資格取得のパターン
精神保健福祉士の受験資格の例として、主に以下のような10のパターンがあります。
福祉系大学で4年勉強した場合
- 指定科目の履修
- 基礎科目の履修+半年以上の短期養成施設での課程修了
福祉系大学で3年勉強した場合
- 指定科目の履修+1年以上の相談援助の実務経験
- 基礎科目の履修+1年以上の相談援助の実務経験+半年以上の短期養成施設での課程修了
福祉系大学で2年勉強した場合
- 指定科目の履修+2年以上の相談援助の実務経験
- 基礎科目の履修+2年以上の相談援助の実務経験+半年以上の短期養成施設での課程修了
社会福祉士登録者
- 半年以上の短期養成施設での課程の修了
一般大学で勉強した場合
- 一般大学で4年勉強+1年以上の一般養成施設での過程修了
- 一般大学で3年勉強+1年以上の相談援助の実務経験+1年以上の一般養成施設での過程修了
- 一般大学で2年勉強+2年以上の相談援助の実務経験+1年以上の一般養成施設での過程修了
4年以上の相談援助の実務経験がある場合
- 1年以上の一般養成施設での過程修了