人気分野でドッグトレーナーになるために必要な資格
海外の人気テレビ番組「ザ・カリスマ・ドッグトレーナー」で、飼い主も手を焼くペットの犬たちを思いのままに手なずけるシーザー・ミラン氏の姿を見て、堂々とした「ドッグトレーナー」に憧れる人も増えたのではないでしょうか。
「ドッグトレーナー」は、「どんな場面で活躍する犬の訓練に携わりたいか」で、必要になる資格が変わります。
介助犬や聴導犬、警察犬、災害救助犬、ペットの家庭犬など、代表的分野で信頼されるドッグトレーナーになるために取得が必要な資格や、学ぶための専門学校等を選ぶときのチェックポイントを紹介します。
警察犬
犯罪捜査に鋭い嗅覚で貢献する警察犬は、「直轄犬」と「嘱託犬」が活躍します。
公務員試験に合格しても、必ずしも直轄犬のトレーナー担当に配属されるとは限りません。
直轄犬のトレーナーに必要な資格 | |
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公務員試験(警察官採用試験) | 国家資格 |
嘱託犬のトレーナーに必要な資格 | |
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社団法人ジャパンケンネルクラブ 社団法人日本シェパード犬登録協会 社団法人日本警察犬協会 |
民間資格(公認) |
※厳密には資格は不要ですが、採用の要となる信用や実績等の証明のため、日本警察犬協会が公認する訓練士が経営する民間団体で、認定試験を受けると採用が有利になる場合があります。
麻薬探知犬
探知犬は空港や国際郵便局などで、麻薬の密輸入を嗅覚で未然に防ぎます。
トレーナーになるためには、東京税関の職員にならなければなりません。
しかし、職員として採用されても、必ずしも麻薬探知犬のトレーナー担当になれるとは限りません。
探知犬のトレーナーに必要な資格 | |
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国家公務員試験(Ⅱ種かⅢ種の資格必須) | 国家資格 |
介助犬
介助犬は障害の部位や程度にあった生活の介助をおこない、ドアの開閉や物を取ってくるなど、サポート範囲は様々です。
また、障害者の生活への密接な関わりが不可欠なため、トレーナーにも障害者に対する正しい知識が要求されます。
介助犬トレーナーに必要な資格 | |
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ドッグトレーナー | 民間資格 |
動物取扱主任者 | 公的資格 |
介助犬トレーナーを目指すときあると良い資格 | |
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作業療法士 | 国家資格 |
理学療法士 | 国家資格 |
聴導犬
聴覚障害者の大きな支えとなる聴導犬ですが、育成や訓練をおこない実際にユーザーへ引き渡されるまで、大変な労力と時間を要するため、根気のいる職業です。
聴導犬は他の補助犬と比べても、とても少ないのが現状です。
知識と経験をつんだ後、事業所を立ち上げて、地域に根差した聴導犬の育成につとめる道もあります。
聴導犬のトレーナーに必要な資格 | |
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ドッグトレーナー | 民間資格 |
動物取扱主任者 | 公的資格 |
介助犬トレーナーを目指すときあると良い資格 | |
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作業療法士 | 国家資格 |
理学療法士 | 国家資格 |
※聴覚障害者とコミュニケーションをとるために、手話も必要です。
災害救助犬
消防庁等と連携し、要請をうけて災害救助犬はトレーナーと共に現場へ出動し、地震で瓦礫の中に閉じ込められた人、海や山などで遭難した人の捜索や救助をします。
災害救助犬の派遣実績のある団体公認の訓練をうけてトレーナーの資格を取得するのが、救助犬トレーナーへの近道です。
災害救助犬トレーナーに必要な資格 | |
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ドッグトレーナー | 民間資格 |
日本の主な災害救助犬組織 |
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社団法人ジャパンケンネルクラブ NPO法人全国災害救助犬協会 日本レスキュー協会 NPO法人救助犬訓練士協会 |
家庭犬のしつけ
ペットとして飼っている犬も散歩時や来客時など、他者とのふれあいが不可欠な中で、吠えたり噛んだりなど相手に恐怖を与え、ケガを負わせることのないよう、社会性やマナーを教えることは飼い主の義務ともいえます。
犬と飼い主の立場が逆転し、お手上げ状態になった場合など、出張や教室等で飼い主と犬に訓練を行うのが家庭犬のトレーナーの仕事です。
家庭犬トレーナーに必要な資格 | |
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コンパニオンドッグトレーナー | 民間資格 |
ドッグトレーナー | 民間資格 |
ドッグトレーナーの資格取得を目指すとき学校選びのチェックポイント
地道な努力が必要ですが、人や犬の役に立つ職業として人気があり、高い授業料を支払ってでも、望む分野でドッグトレーナーを目指したい人も多いでしょう。
しかし、専門学校で学ぶには1~2年、場合によっては3~4年と長期に渡ることもあります。
その分、学費は高額になります。授業料は年間、約100万円と決して安くはありません。
通信教育で学べるものもありますが専門学校等を選ぶときは、以下の点や不明なことついては、事前に確認しましょう。