二人暮らし経験者の10人に1人はお金で後悔した事がある
とあるネットでの調査によれば、「ケンカが増えた」「生活習慣が合わない」などと並んで、9.9%の人が「家賃でモメた」という結果が出ています。
特に部屋探しから二人暮らしを始めた場合よりも、いつの間にか部屋にいる時間が増えていた半同棲の場合が、問題になる事が多いようです。
お金の問題は例え恋人であっても相談しにくいものです。
それだけに二人暮らしを始める前に、きっちりと話し合う必要があります。
ケース1:二人の収入が同じくらい
最も不満が出にくいパターンでしょう。
生活費は基本的に折半ですが、支払いの振り分けをキッチリしておく必要があります。
もし、その場の流れで支払いを行っていると、いざケンカになった際、相手の収入が分かっているだけに不満が大きくなります。
固定費は折半
一番大きいのは家賃でしょう。他には、保険料やネット代、税金等が含まれます。
収入に大きな差が無いのであれば、はっきりと折半した方が分かりやすく不満も出にくいでしょう。
「端数まで細かい」と感じるかもしれませんが、長期で見れば大きな差になる事もあります。
共通の財布を用意し、同じ額を入れる
固定費以外の支払いを行う為に、共通の財布を用意します。
家で使う分の、食費や光熱費、雑費などは全てこの共通の財布から支払うといいでしょう。
金銭トラブルに多い不満は「俺(私)が買ってきたのに」という、思いから出るものです。
例えば、「トイレットペーパ―を買ってきたが、相手が遠慮なしに使うから消費が早い。しかし、毎回買ってくるのは自分」という場合、支払った金額は決して多くはないのですが、確実に相手に対して不満になります。
その時、共通の財布があれば「自分だけが損をしている」と感じる事も無いでしょう。
家計簿をつけると完璧
ただし、共通の財布を使う場合、『どちらがいくら持ち出して、何を買ったか』が分かり難いというデメリットがあります。
「給料日前に共通財布が空で、食費も出せない」なんて言う事がおきないように、家計簿をつける事をおススメします。
携帯料金だけは分けてもいい
支払いは全て共通財布から行いますが、携帯料金だけは別で考えてもいいでしょう。
理由としては、『料金が比較的割高な事』『個人によって金額に差がある事』『非常にプライベートな持ち物という事』の3つがあげられます。
特に、スマフォとガラケーを比べた場合、5千円~6千円の差が出る事は、珍しい事ではありません。
また、個人専用の持ち物としての意味合いが強い携帯を、二人の財布から支払う事に抵抗を感じる人も少なくないでしょう。
ケース2:二人の収入に差がある
一方が就職しており、もう一方がアルバイトや学生だった場合、必然的に収入に差が出る事になります。
その場合、折半というのは、収入の少ない方にとっては負担が大きすぎるでしょう。
この場合は、どうしても負担額に差が出ますので、「どちらがどの程度まで負担するか、できるのか」をしっかりと話し合う必要があります。
また、金額的な負担が少ない方は、別の事(家事の分担など)を、多く負担するという事も考えられます。
収入から同じ割合で、共通財布に提出する
例えば収入が20万円と、10万円と分かれていた場合、それぞれ60%を提出すると決めます。
その場合、提出する金額は12万円と6万円という事になります。
金額に差は出ますが、収入面から見えれば負担は平等といえるでしょう。
費目別に支払う人を決める
費目とは、支出の内容の事です。
一例として、この場合では『固定費は男性。食費と雑費は女性』といった分け方になります。
管理がしやすいのが特徴ですが、「食費だけは共通財布を用意する」といった合わせ技を使っても良いでしょう。
ケース3:どちららかに依存している
結婚を考えて、財布を預ける時もこのケースに含まれます。
結婚を機会に金銭管理は得意な方に任せて、自分はおこずかいをもらうという人は少なくありません。
二人暮らしの先に結婚を見据えているなら、同棲の時からこのスタイルを行っても良いでしょう。
金銭管理を一括で行えるのが、このケースの特徴。
その為、管理している人次第では、最も貯蓄がしやすいケースともいえます。
同棲の段階で経験を積んでおけば、結婚した後でも金銭の問題は起こりにくいでしょう。
お金は将来に関わる重要な問題
新婚にとっては、子供の出産費や養育費など、この先も支出は増えていく事が容易に想像できます。
また、同棲を始める二人にとっては、相手のお金に対する考え方を確認できる絶好の機会といえるでしょう。
金銭感覚のズレは将来に関わる問題です。
初めての二人暮らしを失敗に終わらせない為にも、新生活を始める前に話し合っておくことをお勧めします。