初めに絶対嫌なことを出し合う
人には生活習慣というものがあります。知らない人同士が一緒に暮らすということは、お互いの生活習慣を認め合い、譲り合わないと快適な生活はできません。でも、もちろん「譲れない部分」というものもあります。なので、その部分はがんばって相手の習慣に合わせて上げましょう。お互いそういう気持ちがあれば、多少のことは我慢ができるものです。
・顔を洗った後の洗面台が水浸し
・不燃ごみを洗わないまま捨てる
・共同スペースを散らかしたままで、寝る前に使ったものを片づけない
・ペットボトルをラッパ飲みする
・相手の引き出しや手紙、携帯を勝手に見る(プライバシーを侵かす)
・相手のスペースを散らかす
同性の同居と恋人との同棲では、ルールも異なるでしょうが、大切な相手とトラブルを起こさないためにも、生活を始める前に、相手のことを知っておきましょう。
これは、私が大学時代のサークルで初めてお泊り旅行をしたときのことです。くじ引きで決まった私と同室の女の子は、美人で都会的で、私は少し憧れていた女の子でした。それが、お部屋のお風呂を彼女の後に使ったときに、幻滅する結果となってしまったのです。
バスタオルが置きっぱなし。その横にドライアーも出しっぱなし。お風呂も髪の毛の始末をしていない。本当に驚きました。彼女のイメージが180度変わり、彼女への憧れが消えたことにショックを受けました。親友や恋人同士なら、ここまでイメージが変わることもないでしょう。しかし、たとえどんな仲良しでも、知らないことはあるはずです。生活するということは、24時間一緒にいるということなので、自分を装うことも隠すこともできません。だからこそ、初めに話しあうことが必要なのです。
厳格なルールが長続きのコツ!
生活スタイルや人間関係によって、ルールはそれぞれでしょう。2人で話し合ったルールは、相手が大切なら可能な限り厳守するように心掛けるべきです。相手の嫌なことは極力避けるお互いの思いやりが、温かい人間関係を作る秘訣といえます。たとえ夫婦でも、嫌なことはあります。私の夫は歯磨き粉のチューブを握りつぶすように使います。だから、歯磨き粉を立てて置けなくなってしまいます。また髭を剃った後は、洗面化粧台の流しの枠の所に必ず髭のカスを落とすのです。洗面台の内側で髭を剃って、水で流して欲しいのに、何故か、洗面台の枠外やシャワーの上に落としているのです。
何度か使い方を変えてほしいとお願いしていたら、髭は一生懸命洗面台を汚さないように剃っている努力が見受けられましたが、歯磨き粉や洗顔ソープの使い方はなかなか直りません。
でも、髭を剃った後に、洗面所をキレイにティッシュで拭いた証拠がゴミ箱内に残っているのが微笑ましく、歯磨き粉くらいは我慢して自分が使ったときに直していました。
初めのうちに、しっかりとルールを決めてやっておかないと、お互いなぁなぁになって、いずれ衝突がおこります。結婚している場合、その衝突が大きく、長期になると「離婚」と言う事にもなりかねませんが「離婚」するにはパワーが必要です。
「周囲や親戚も巻き込んで、そのパワーを発揮するまでのことは無い」という理由で、くだらないことで離婚に至ることはありません。だから冷静になると、愛情の方が勝って、相手に合わせることも覚えていきます。
でも恋人同士の場合は、勢いで別れてしまうこともあるのです。縛るものが無いので離れるのも簡単です。もしかしたら、その程度で壊れる愛だったのかもしれません。
「普通」はお互いそれぞれですから、生活のルールはしっかり決めて、自分の「普通」を主張しておくことをお勧めします。「普通はこれくらい気にしない」なんてことは、他人には通用しません。
一方ばかりに甘えて負担を押し付けていても、関係が良いときは、「まぁ、いいか」と相手が思ってくれていても、「まあいいか・・・」も積み重なると不満や愚痴になります。
同性の友達との同居は要注意!
同性の友人との同居する場合は、恋人との同棲よりも厳格なルールが必要です。・異性を部屋に入れない
・生活費の細かい分担の仕方を決める
・自分の物と相手の物をしっかり区別する
・自分が買ったものには名前を書いておく
・洗濯物の置き場所やお掃除やゴミ捨ての当番ルールを決める
・お互いの出勤・外出・帰宅時間のスケジュールを共有する
同性の同居は、恋人との同居と違って、甘えが許されません。男同士より女同士の方が厳しいと思いましょう。ルールは絶対厳守です。ルールに縛られることが苦手な人やルーズな性格の人には、同居はお勧めできません。
相手の領域に入り込みすぎると友情に亀裂が入ることもあります。大切な友人であるほど、線引きは必要です。空気が読めず、相手が辛い気持ちでいる時に、それに気付かずに自分の喜びを共有して欲しいと思うようなことは論外でしょう。妬み嫉みも愛情の裏返しということもあります。
思いやりを忘れずに
二人暮らしの基本は、「思いやり」と「他人の気持ちに敏感」であることかもしれません。悪気のない行為が相手に嫌な思いをさせているかもしれません。それを防ぐためにも、少し厳格すぎるくらいのルールを話し合って決めて置くくらいがちょうど良いでしょう。一緒に暮らしていくうちに、相手の性格やクセがわかってきます。ルールの変更は柔軟に、その都度話し合って変更していくことも重要でしょう。友情や愛情を大切にしたいなら、お互いの遠慮や譲歩が重要なのです。
「親しき仲にも礼儀あり」です。「かわいさ余って憎さ100倍!」、「他人なら許せるけど、親友だから許せない」というような言葉があるのはこのためです。