別れてしまわないための喧嘩解決法
どんなに愛し合った恋人同士でも、些細なきっかけで起こった喧嘩が原因で別れてしまうことはよくある話です。それは初々しい中高生同士のカップルであっても、熟年夫婦であっても変わりありません。
同居にまで至っているカップルの場合は結婚を視野に入れたお付き合いをしていることが珍しくなく、場合によっては結納済みで式場予約済み、仲人依頼済みと当日を待つばかりになっているにも関わらず喧嘩で破談という結末を迎えてしまったカップルもいるのです。
結婚という人生の一大事を当人の感情だけで壊してしまうと、仲人を依頼した方や招待客からの社会的信用や式場キャンセルなどの金銭的負担が大きく伸し掛かってくることになります。
そうならないためにも、喧嘩をしたら早急に解決することが大事なのです。
カップル間の喧嘩の原因とは?
「夫婦喧嘩は犬も食わない」というように、カップルや夫婦間での喧嘩は何でも口にしたがる犬でさえ敬遠するほど原因は下らないものです。
同居カップルの場合は、「分担した家事をしなかった」「帰ってきたら食事の準備が出来ていなかった」「休みなのにどこにも連れて行ってもらえなかった」というような、喧嘩の仲裁に入った人が脱力するような理由であることがほとんどです。場合によっては「浮気していた(証拠収集済み)」という致命的な理由もありますが、その手の理由は喧嘩よりも後戻りできる時期に別れ話が持ち上がることが多いものです。
喧嘩がヒートアップする原因は?
始まりは些細でくだらない理由だったとしても、カップル間の喧嘩は一度火が付けばどこまでも燃え上がってしまうことがたびたびです。
理由が下らなくてもどこまでも喧嘩の火勢が盛り上がるのには、「相手を人格否定・人間性否定する」という、いわゆるモラルハラスメントが関わっていることが理由の一つに挙げられます。
「○○だからお前はダメなんだ」「××なのに△△するのはおかしい」というように相手の考え方や行動を否定し、責任を押し付けて自分の意志通りに相手を操ろうとするのがモラルハラスメントですが、モラルハラスメントは会社での上司・部下の関係だけでなく夫婦・恋人間でも行われるものなのです。
上司・部下のように強弱が付いた関係でのモラルハラスメントでは弱い方が折れてしまうのですが、対等な関係だとお互いがお互いに相手を否定しあうので何時まで経っても決着がつかずヒートアップし続けることになるのです。
別れ話は面倒くさい
カップルでの喧嘩の行きつく先は別れ話か関係の再構築ですが、同居カップルが別れるとなるといろいろ面倒になってきます。結納・婚約済みカップルの場合、「破談しました」で話が済むわけでなく婚約解消に伴う慰謝料や結納金の返還、家財道具・共同預金の分割など入籍済みの夫婦と同じような後始末が必要になるのです。
また、世の中には喧嘩しては別れて、別れてはまたよりを戻して…を繰り返すカップルという相手にするのが面倒くさいケースもあり、喧嘩の度に仲裁のために振り回されて疲弊するのが嫌になって友人が離れていくということもあるのです。
喧嘩を早急に解決する方法
このように、カップル間での喧嘩は下らないしダメージが大きくなりすぎて割に合わないものなので、喧嘩になりそうだと思ったら早急に解決する努力をするように頭を切り替えるべきです。
喧嘩の解決において大事なのは、とにかく謝ることです。それも、喧嘩のすべての非を背負うのではなく「言い過ぎなどの喧嘩をヒートアップさせようとしたこと」などの直近の責任について謝ることです。
つまり、段階的に謝ることで喧嘩を続けようとする相手の気勢を削ぎ、喧嘩の原因を考え直させることでお互いが素直に謝るように持っていくという寸法です。
「謝ったら負け」は捨てろ
学校や会社の成績だけでなく、人間関係にまで勝ち負けを持ち込む気質の人は意外に多いものです。こういう気質持ちの人は、大抵「謝ったら負け」という観念を併せ持っているものです。
そのため、自分に非があっても謝ることはなくむしろ「相手に隙があったから、失点があったから私はこうせざるを得なかった。あなたが謝るべき」と高圧的になってくるのです。
家族・友人関係でも勝ち負けを持ち込まれると鬱陶しいのに、恋人関係ともなればその鬱陶しさはさらに強まり、破談・関係断絶へと進むこと間違いなしです。
パートナーへの怒りは代償行動に置き換えよう
喧嘩の原動力となるのは相手への怒りです。そしてどんなことでも一度怒りに火が付けばずっと燃え続けるものなのです。怒りのエネルギーはとても強く、喧嘩に注ぎ込むと取り返しのつかない事態になりやすいのです。
喧嘩をして怒りが燃え上がったら、相手にぶつけるのではなく別の行動に注ぎ込んで怒りを鎮めるようにしましょう。このような行動への置き換えを心理学では「代償行動」と言います。出来れば、布団たたきやサンドバック叩きのような「相手への怒りをぶつける」行動ではなく、ランニングやカラオケなどの「エネルギーを大量に消費する、暴力的でない」行動で発散するようにしましょう。
下手に友達を間に入れない
喧嘩が長引く原因の一つには、「仲裁者がどちらか一方だけの肩を持つ」というケースがあります。仲裁者はあくまでも中立の立場でなければならないのに、仲がいい方、「分が悪いから」と明らかに非がある方の肩を持とうとすることが多いのです。
友人が仲裁者を務めようと首を突っ込んでくるパターンになると最悪です。大抵仲裁を頼んだ側に肩入れしてくる上に、両者の言い分を聞こうとしないからです。
同居カップルの喧嘩では、友人に仲裁者を務めさせてはいけません。仲裁に不適切なだけでなく、喧嘩を楽しもうという野次馬根性を発揮して、喧嘩を煽ることさえあります。
というよりも、立派な大人なのだから友人を頼らず当事者だけで喧嘩を解決するように努めるべきなのです。