北海道新幹線はいつできる?
2012年6月29付けで、JR新青森駅と札幌駅を結ぶ新幹線の新しい路線が、国土交通省から認可されました。まずは、2015年に青森から函館に隣接する北斗市の新駅まで、そして、2035年に全線開業という、20年以上にも及ぶ壮大なプロジェクトとなる予定です。 北海道新幹線が開業すると、東京-札幌間が約5時間と、現在に比べて3時間半も短くなることから、沿線の住民からも大きな期待が寄せられています。
2015年開業にむけて予習をしよう
新幹線で札幌まで行けるのはまだまだ先としても、函館までの路線の開業まではあとわずか。
とりあえず、2015年の開業に向けて、停車駅となる2つの町とその周辺のおすすめスポットについて、予習しておきましょう。
1つめの駅がある町~木古内町
現在、青森と函館を結ぶJR津軽海峡線の、北海道側の最初の駅となっているのがJR木古内駅です。
その木古内駅がある木古内町は、江戸時代から交通の要所としても知られてきました。特に、1月15日の小正月に4人の若者が、極寒の津軽海峡で佐女川神社のご神体を浄める、1831(天保2)年から続く神事「寒中みそぎ祭り」には、町がもっとも活気づくといわれています。
そんな木古内町を訪れるなら、2つのスポットがおすすめです。
サラキ岬
サラキ岬は、幕末の戊辰戦争で活躍した咸臨丸(かんりんまる)が眠る場所。 江戸幕府が所有する船として、初めて太平洋を往復した咸臨丸は、勝海舟や福沢諭吉、ジョン万次郎など、幕末に活躍した錚々たる人たちが乗船した船として知られています。 函館の五稜郭と並んで、幕末ファンなら一度は訪れるべき、おすすめの場所の1つです。
ほてた炙り丼
ほたて炙り丼は、町と木古内商工会が中心となって開発した丼です。 町の南部に広がる津軽海峡で獲れたホタテ、道南産のお米「ふっくりんこ」、そのほかに名産品の長イモやひじきなどの、指定された食材を使うことがルール。町内の7店それぞれが趣向をこらしたオリジナリティあふれる定食を、各店950円で味わうことができます。
2つめの駅がある町~北斗市
北斗市は、函館に隣接する上磯町と大野町が、2006年に合併してできた、比較的新しい町です。
道南の米どころの大野と、ほっき貝漁やセメント製造などがさかんな上磯が合併することで、農業・漁業・工業の三拍子の揃った町になりました。
そんな北斗市を訪れるなら、2つのスポットがおすすめです。
トラピスト修道院
photo by momonga on PHOTOZOU
1896(明治29)年に、フランス人の9人の修道士たちによって、日本で初めて創設された男子修道院が「トラピスト修道院」です。 現在は、40人ほどの修道士が、厳しい戒律のもとで暮らしています。特に、修道士たちの日々の労働によって生み出される、バターやクッキー、バター飴は、お土産品として有名。 また、観光ポスターにも使われた修道院へと続くポプラの並木道は、北海道らしい風景としておすすめのポイントです。
map ⇒ トラピスト修道院
きじひき高原
農林水産省のホームページ「水土里(みどり)の四季」で、“景観美術館”として紹介されているのが「きじひき高原」です。 世界三大夜景のひとつといわれる、函館の夜景がまったく別の角度で見られるほか、周辺の大沼、駒ケ岳などの眺めはまさに絶景。また、牛の放牧地や散策道などが整備されているため、北海道の雄大な自然に直に触れることができます。
map ⇒ きじひき高原