マンション選びに引っかかった罠
ある新婚夫婦がマンションを購入するために、不動産屋をまわっています。
新婚夫婦のマンション選びの条件は、今後赤ちゃんが生まれることを想定して、赤ちゃんの泣き声などが音漏れなどしない、頑丈な造りの物件でした。
それを聞いて不動産屋が勧めてきた物件は、「ペット・ピアノOK」といううたい文句の分譲マンションでした。
犬はわんわんと吠え、猫はにゃんにゃんと鳴きます。ピアノにいたっては音楽の嫌いな人たちからすれば「音害」以外の何物でもありません。
また、実際、ピアノの音漏れの問題から発展した、ピアノ騒音殺人事件(1974)、なるものも過去にあり、ピアノが家にある市民を震撼とさせたこともありました。
それらの持ち込みを推奨してるということは、完全に防音が効いてる、頑丈「早く契約しなくては他の人に取られてしまう人気物件ですよ!」な造りのマンションだな、とこの新婚夫婦は判断し、思いきって購入しました。
1050万円、という都心のベッドタウンにしては中古ということもあってか、値段がとても安かったのも魅力的だったのです。
あまりに不動産会社がトントン拍子に事を進めるので一抹の不安を覚えたものの、
「早く契約しなくては他の人に取られてしまう人気物件ですよ!」
と言う営業マンの言葉に踊らされたのです。
そして、いざ購入、入居して生活が始まってから、この新婚夫婦はあまりの事に言葉も出ませんでした。
聞こえる聞こえる!決して幻聴じゃないよ!話し声にピアノの音、ペットの鳴き声。
しまいには隣の家の人のくしゃみまで聞こえる、という有り様。
この新婚夫婦はすぐに不動産会社にクレームをつけました。
「ペット、ピアノOKという触れ込みなんでねぇ」
と、言葉を濁すばかり。
もう、怒りのぶつけ所がなく、買ったばかりなのに3分の2の値段で売って、出ていかざるを得なくなったそうです。
この新婚夫婦は、悪条件が重なりすぎていました。
ペットは小型犬に猫2匹、奥さんがピアノの先生、おまけに新婚、赤ちゃんをいつ宿してもおかしくない、といった有様です。
今はこの新婚夫婦は借家に住んでいます。
一軒家なので周りへの気兼ねが少ないし、住宅購入は子供が小学生になり、落ち着いてから、と割り切った様子です。
今の生活で、騒音を気にしているのなら
●乳幼児の歩く音の場合
乳幼児の歩く音、あれって結構周りに、特に階下にひびくんですよね。
トントントントン!って、まな板でキャベツを千切りするときのようなリズミカルな音。
耳に付くあの音は簡単に軽減できるんですよ。
その上に今度は段ボールをこれまた隙間なくびっしりと敷き詰めます。
そしてその上に最後に、床の大きさに合わせて買ってきたフローリングシートを敷き詰めて、完成です!手作り防音床!
●ピアノの場合
ピアノを置く大きさにあったラグマットを、上記の手作り防音床の上にさらに敷き、その上に置きます。
その上にピアノを置き、時間によってはピアノに毛布を掛けます。
カッコ悪いなんて言ってられませんよ。
●隣の音をシャットアウトしたい場合
あとは、隣の家庭と密接している壁には洋服だんす等の大型家具を隙間なく置きます。
これでもう、隣にひびく子供の泣き声などは相当シャットアウトできると思います。
子供を鬼のようにしかりつけるママの叫び声もね。
マンションの住人に、問題の家として注目されたら、住んでいられなくなりますね。
目をつけられないようにこれらの、対処法をおすすめします。