【耳が聞こえない】14日間で聴力を失う『突発性難聴』とその原因|トピックスファロー

  • フォークラスのライター募集
2012年12月21日
【耳が聞こえない】14日間で聴力を失う『突発性難聴』とその原因

『朝起きたら耳が聞こえなくなっていた』。これは突発性難聴の典型的な症状です。有名歌手を活動停止に追い込む事のある突発性難聴は、誰に身にも起こる可能性があります。そこでこの難病の原因と治療法を調べてみました。

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
  

『難聴』は老人の病気ではない

年を取ると耳が聞こえにくくなるのはよく知られていますが、これは『老人性難聴』と呼ばれる物。
しかし、難聴の中には働き盛りの世代でも突然難聴になるケースが少なくありません。
そして、難聴を自覚しても、その多くはちょっと不便を感じる程度ですし、すぐに症状が改善される場合もあります。
その為、「仕事が忙しいから」などと、ずいぶんと時間がたってからようやく病院に行くという人が多くみられますが、この遅れが難聴の完治を難しくしている事を知らなければなりません。

突発性難聴

耳鼻科の病気の中で、代表的なものとして紹介される事の多い『突発性難聴』は、厚生労働省が難病にしてする特定疾患の一つです。

歌手のスガシカオさんや大友康平さん、2012年の10月にはエレファントカシマシのボーカル宮本浩次さんも、この突発性難聴によりライブ活動の無期限休止を発表するなど、メディアでも取り上げられる事が多いので、この病気を知っている人も多いでしょう。

かつては40代から50代の女性に多い病気とされていましたが、認知度が上がるにつれ、10代や20代の若い世代や、男性の症例も増えてきた事から、働き盛りの男性の中にも潜在的な患者が多いと思われます。

突発性難聴の特徴的な症状

「朝、目が覚めたら耳が聞こえなくなっていた」など、はっきりと聴力が落ちた瞬間を自覚でき、しかも、難聴になった原因がはっきりしない症例を、まとめて突発性難聴と呼びます。

難聴になるのは片側だけですが、両耳が同時に難聴になる事も稀に起こります。
また、難聴に加え、めまいや耳鳴りを感じる事も多く、似たような症状を持つ『メニエール病』と混同する事もありますが、両者は別の病気です。
メニエール病は、めまいを何度も繰り返すのに対し、突発性難聴では難聴は続くものの、めまいは最初の1回だけで繰り返すことはないとされています。

治療が1ヶ月遅れれば完治しない

この突発性難聴は早期治療が重要であり、症状を自覚してから48時間以内がゴールデンアワーと呼ばれ、最も完治する確率が高く、遅くても1週間以内に治療を行う必要があります。

なぜなら、症状を自覚してから1週間以内では66%の確率で完治、もしくは症状の緩和が認められますが、2週間も過ぎると治療は難しくなり、1ヶ月以上経過すると、聴力が回復する望みは限りなく低くなります。

特に突発性難聴では、命に危険が及ぶわけではないので、仕事を優先するあまり、治療が遅れるというケースが多く見受けられます。

突発性難聴の原因と治療法

『原因不明』がこの病気の特徴ですが、有力な原因としては以下の4つが研究されています。

ウイルス感染

突発性難聴がほぼ再発しない事や、難聴になる前に風邪のような症状がある事、また、「おたふくかぜ」や「はしか」に感染した患者にも突発性難聴の症状がみられる事が、ウイルスの感染に原因があると言われる理由です。
この場合、炎症を抑える為に『副腎皮質ステロイド』を投薬する事で、症状が改善する事があります。

内耳の循環障害説

内耳(音を電気信号に変えて脳に伝える部分)の血管が血栓などにより詰まり、血液が送られない事で音を伝える機能が働かなくなり、難聴になるという説です。
この場合、『血管拡張剤』や『血液抗凝固剤』を用いる事で、内耳の血流を正常に戻し、機能を回復させる可能性があります。

この治療の有効性は認められていますが、血栓による血管の詰まりが原因だとすると『再発しない』という理由の説明がつかず、決定打となってはいません。

強いストレス

患者の多くが病気の発症前には強いストレスを感じていたという事もあり、ストレスが突発性難聴の要因ではないか、とも考えられています。
実際、薬を使わずに、ストレスのない環境で安静にしているだけで、症状が改善する事もあります。

生活習慣病

さらに、「高血圧」や「糖尿病」、「心疾患」を患っている人に突発性難聴の患者が多く、不規則な生活によって引き起こされる生活習慣病とも関係があると言われています。
しかし、その関係性はいまだに立証されていません。

「おかしいな」と思ったらすぐに病院へ

原因が分からない突発性難聴を予防する事は難しいでしょう。
できる事と言えば、違和感を感じたらすぐに耳鼻咽喉科を受診すること。
突発性難聴の治療は、何よりも、いかに早く治療を行うかが重要なのです。

著者:坂下モド

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
アイコン
ペットを飼っている関係上、ペット関連の記事を多く執筆。現在ではジャンルを問わず、政治・経済なども