肌にやさしい日焼け止めと刺激の強い日焼け止め
日焼け止め・サンスクリーンは、効果が「SPF」や「PA」などで表記されています。しかし、肌への刺激はわかりにくいですよね…。
まず、肌への負担が少ない日焼け止め・サンスクリーンを選ぶために、種類や成分について知っておく必要があります。
日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」があります。
日焼け止めには、紫外線を吸収することによって肌の奥に紫外線が侵入するのを防ぐ「紫外線吸収剤」、紫外線を反射・散乱させて肌へのダメージを防ぐ「紫外線散乱剤」があります。
敏感肌の人が注意すべきは、紫外線吸収剤です。2001年に薬事法が改正されて表示義務がなくなりましたが、かつては「アレルギー等の皮膚障害を引き起こす恐れのある成分」に指定されていた成分です。
紫外線吸収剤は、肌上で紫外線を熱エネルギーに変換することによって、肌を紫外線から守りますが、お肌の上で化学変化を起こす有機化合物が含まれているので、敏感肌の人には刺激が強いのです。
「ノンケミカル」「ケミカルフリー」などと記載されている日焼け止めは、紫外線吸収剤(有機化合物)を含まないことを示しています。
お肌への刺激の少ない日焼け止めを選ぶには、まず「紫外線吸収剤」は避け、「紫外線散乱剤」を選ぶことが大切でしょう。
(紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の両方を含むものもあるので、注意しましょう。)
「無添加」の日焼け止めは何が添加されていない??
化粧品において「無添加」とは、先にも紹介した2001年に改正された旧薬事法によって、表示が義務付けられていた成分を含まない場合に使われているようです。その成分には、以下のようなものがあります。
- 人工着色料
- 人工香料
- 合成界面活性剤
- 石油系合成界面活性剤
上記の成分を含まない日焼け止めなので、敏感肌の人でも肌に負担をかけずに使える可能性は高いです。
しかし、添加物を含まない無添加の日焼け止めが、肌の負担になる成分を含んでいないのは確かですが、法律などで「無添加」の定義が定められているわけではないのです。
「無添加」という表示は、一定の成分を含んでいない場合に使われていますが、「無添加=安全」とは言い切れないのが実情でしょう。
使用する前にパッチテストを。
敏感肌の人は、「敏感肌用」「無添加」などの、肌に負担をかる恐れのある成分を含まない日焼け止めを選んだり、成分を確認して選ぶ必要がありますが、「使ってみなければ肌に合うのかどうかわからない」というのが実際のところだと思います。
パッチテストを行って、肌に合うかどうかを確認してから使用すると安心でしょう。
パッチテストのやり方
1. 使用したい日焼け止めを、二の腕の内側などに塗り、乾燥させます。
衣類などについて、落ちてしまわないように注意しましょう。
また、広範囲に塗る必要はなく、10円玉くらいの範囲で良いです。
2. 2日後、日焼け止めを塗った部分に、トラブルが起こっていないかを確認します。
2日経つ前に、かゆみや赤みなどの肌トラブルが起こった場合には、すぐに洗い流しましょう。