
噛み合わせの悪さは、深刻な顎関節症を引き起こす
噛み合わせが悪いと、「食事がし難くて、ちょっとイライラする」どころの騒ぎではありません。
以下のように様々な体の不調を招きますので、できるだけ早急に手を打つべきです。
もし症状に身に覚えがあったら、いちど自分の噛み合わせに問題がないかチェックしてみましょう。
- 頭痛、腰痛
- 肩こり、首こり
- 消化不良
- 顎関節症
噛み合わせの悪さが引き起こすトラブルのなかで、特に深刻なものが顎関節症です。
顎関節症とは、顎の関節が正常に機能しなくなる病気のことです。
噛み合わせが悪いと、口の開閉や食べ物を噛んだ際に、顎の筋肉や関節に余計な負担がかかってしまいズレや捻じれが生じてしまいます。これが噛み合わせの悪さが顎関節症を招くメカニズムです。
自律神経失調症やうつ病の原因にもなる!?
顎関節症を発症すると、前述した噛み合わせの悪さからくる体の不調がもっと悪化してしまいます。
さらには以下のような、身体と精神を蝕むやっかいな障害や病気の原因になることもあります。
- 耳鳴り
- 不眠症
- 自律神経失調症
- うつ病
名前を見ただけでドキッとしてしまうような現代病ばかりですね。
自律神経失調症やうつ病に関しては、「顎関節症は原因の1つと考えられる」という段階ですが、それでも危険因子であることには違いありません。
食事が不自由になり悪循環に陥ってしまうことも
そして忘れてはいけないのが、顎関節の機能障害が起こす直接的なトラブルです。
具体的には、顎周辺に強い痛みが生じ、小さなアメ玉がやっと入るくらいしか口を開けることができなくなります。(余談ですが、顎関節症のチェックにアメ玉を勧めている歯科もあるそうです)
しかも口の開閉の度に顎がガクガクし、「ジャリジャリ」などという異音も鳴って非常に不快です。
こんな状態ではきちんと食事を摂ることができません。自然と食欲も体重も落ちてしまうでしょう。
ストレスが溜まり周囲に八つ当たりしてしまうことも考えられます。
そして皮肉にも、顎関節症を患うことで、もっと噛み合わせがおかしくなるという悪循環に陥る場合もあります。とても密接な関係にある噛み合わせと顎関節症。どちらも決して無視できない問題ですから、怪しいと思ったらすぐに予防線を張りましょう。
日常のこんな動作が、引き金や悪化要素となる
顎関節症は噛み合わせ以外にも、日常のこんな動作が引き金となります。
悪化要素でもありますから、どれか1つでも習慣化しているものがあったらすぐに改善してください。
- 携帯やスマホを顏と肩に挟みながらしゃべる
- 頬杖をつきながらテレビ鑑賞する
- 椅子に腰かける際に足を組む
- 食べ物を噛む側が決まっている
- 姿勢が悪い
- 歯を強く食いしばりつつ筋トレやスポーツをする
- うつぶせで枕に顎を乗せた状態で眠る
トリガーポイント療法など自分にベストな治療法を選ぼう
顎関節症の原因が噛み合わせだった場合、噛み合わせを治すことで顎関節症も改善されます。
歯並びの悪さからくる軽度の不正咬合であればマウスピースが有効ですが、重度であればワイヤーを歯に通すブラケットなどの方法で、本格的に歯列矯正を行う必要があります。
噛み合わせの悪さは、虫歯治療の際にはめた銀歯が原因のこともあります。
その場合は歯科で高さを調節してもらいましょう。
近年ではトリガーポイント療法という新しい治療法も登場し、効果が期待されています。
トリガーポイント療法とは、捻じれてしまった顎周辺の筋肉や筋膜を揉み解すことにより、噛み合わせや顎関節症の症状を和らげるというものです。
このように、噛み合わせの悪さや顎関節症の治療法には色々なものがあります。
どれが自分にとってベストなアプローチ法なのか、じっくり検討&医師と相談した上で治療を受けるようにしてください。
