噛み合わせの悪さが引き起こすトラブルのまとめ
噛み合わせが悪いと、食べ物の咀嚼や会話の障害になります。
日常動作が不自由になるだけでなく、精神的なイライラを引き起こしたり、コンプレックスの原因になったりと良い事は1つもありませんので、歯列矯正などで早目に解決するべきです。
また体全体の機能に狂いが生じてしまうのも大きな問題です。
具体的にどんな身体的トラブルが生じるのかをまとめてみました。噛み合わせの悪さがどのようにしてそれらを引き起こすのか、そのメカニズムも解説していきます。
僧帽筋に負担をかけると『肩こり』が起こる
噛み合わせが悪いと、食べ物を上手く噛むことができません。
それでも無理に噛もうとすると、咀嚼筋以外の筋肉にまで余計な負担をかけてしまいます。もしその筋肉が首・背中・肩の動きを支えている僧帽筋だった場合、血行が悪くなり肩コリだけでなく首や背中のコリも発生してしまいます。
『頭痛』の原因は側頭筋が過剰に緊張するため
なぜ噛み合わせの悪さは、頭痛の原因となるのでしょうか?
その理由は、側頭筋という筋肉に余計な負担をかけてしまうためです。側頭筋とは、こめかみから後頭部にかけて広がる筋肉のことです。筋肉の過剰な緊張は血行不良を起こしますから、それが頭痛を引き起こすメカニズムとなります。
『腰痛』は背骨の歪みが骨盤に伝わるせい
歯や顎の骨からは程遠い場所にある腰ですが、噛み合わせの悪さに影響されてしまうことがあります。
なぜなら噛み合わせの悪さは背骨の歪みを引き起こすためです。背骨は骨盤とつながっていますので、歪みが骨盤にまで伝わり腰痛の原因となるのです。
下顎頭の圧迫により『耳鳴り』が発生する
イライラして何も手につかなくなる耳鳴り。
下顎の骨が後方にズレている不正咬合(出っ歯)だった場合、耳鳴りが起こりやすいと言われています。
その理由は、下顎の骨の先端にある下顎頭という部分が、耳の組織を圧迫するためです。
アドレナリンが分泌され『不眠症』を招く
一見つながりがなさそうな不眠症ですが、実は噛み合わせと大いに関係があります。
噛み合わせが悪いまま寝ると、脳が不要な刺激を受けてしまいアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンは本来、日中活動するために起床する頃に分泌されるべきものです。したがって就寝時に分泌されると、眠りが浅くなってしまい不眠症を招く結果となります。
自律神経と女性ホルモンの異常が『生理痛』を起こす
意外なことに、噛み合わせの悪さは生理痛の原因にもなり得ます。
噛み合わせが悪いと、背骨のもっとも上部にある頚椎という部分に歪みが生じます。頚椎の歪みは自律神経の乱れを引き起こし、自律神経の乱れは女性ホルモンに悪影響を及ぼします。
女性ホルモンは生理周期を調整する大切な物質ですから、女性ホルモンの働きが狂うと生理痛や生理不順といったトラブルを引き起こすのです。
顎周辺の組織に余計な力がかかると『顎関節症』に
噛み合わせの悪さが引き起こす代表的なトラブルと言えば、顎関節症です。
顎関節症とは、口の開閉が不自由になり顎から不快な音が鳴ったりする病気のことです。
噛み合わせが悪いと、食事や会話のたびに顎の関節や周囲の筋肉に余計な力をかけてしまいます。