そもそも体幹って何?
木の幹に例えられることの多い体幹は、一般的に体の胴体部分を指します。
そして、体幹を鍛えるということは、体幹部に属する筋肉である、体幹筋を鍛えることなのです。
ここでは、体幹部に属する体幹筋の働きについてご紹介します。
前体幹筋
身体の前側面の、胸からお腹にかけての体幹筋です。
大胸筋
腕を前に押し出す動作に不可欠な大胸筋は、鍛えることで腕や肩の筋肉も働きかけられます。
また、女性の場合は大胸筋がゆるんでしまうと、胸が垂れる原因となるため、美乳を保つ上でも重要な筋肉といえます。
腹直筋
前腹筋の一つで、一般的に腹筋といえばこの腹直筋を指すことが多く、いわゆる“腹筋が割れる”といわれる部分にあたります。
腹直筋には、排便や分娩などには欠かせない、腹圧を加える働きがあります。
腹斜筋
腹斜筋は、わき腹のあたりの筋肉で、外側に外腹斜筋、内側に内腹斜筋があります。
身体を前屈・側屈・回旋させる働きのほかに、骨盤の引き上げや、呼吸の際の胸郭の引き下げ、頭を支えるための脊椎の生理的湾曲(S字カーブ)などの働きがあります。
腹横筋
腹横筋は、お腹の一番奥で腰回りを支える、いわばコルセットのような役割をしている腹筋です。
腹横筋が衰えると、内臓が下垂して、ポッコリお腹などの原因になります。
後体幹筋
身体の背部の体幹筋です。
僧帽筋
後頭部から肩、そして背中を覆う僧帽筋は、いわゆる“肩こり”の原因筋として知られています。
肩甲骨を背骨に安定させてコントロールしたり、背筋をのばし、首を背中から起こして支える働きなどがあります。
広背筋
肩甲骨の下の部分から腰にかけて背中を覆う広背筋は、腕を上げる、回す、引くなどの上腕の動きや、上半身のバランスを保つ働きがあります。
歩いたり走ったりする際に不可欠な、腕を振る動作も助けています。
脊柱起立筋
首から背中、そして骨盤にかけて、背骨に沿うように伸びているのが脊柱起立筋です。
文字通り、脊柱を起立させるために働く筋肉で、上体を起こしたり、動かしたり、姿勢を保つ働きがあります。
体幹を鍛えることで得られる2つ効果とは?
体幹を鍛えると、その効果によってさまざまな「嬉しいこと」があります。
基礎代謝が上がる
基礎代謝が上がって嬉しいことといえば、痩せやすくなるということです。
基礎代謝とは、生命活動を維持するために体が働くことで消費されるエネルギーのことで、何もせずにじっとしていてもエネルギーが消費されることから、基礎代謝が上がることで、太りにくく、痩せやすい体になるのです。
特に、体脂肪の燃焼に効果的な、赤筋や褐色脂肪細胞が多いとされる後体幹筋を鍛えることで、基礎代謝は大幅にアップします。
姿勢が良くなる
姿勢が良いと得をするのは見た目だけじゃない?と思われるかもしれませんが、それだけではありません。悪い姿勢を放っておくと、以下のような体の異常につながる可能性があるため、注意が必要なのです。
- 肩こり
- 腰痛
- 頭痛
- 疲れやすい
- 機能性胃腸症
- 太りやすい
- 便秘
体幹を鍛えることで、このような、さまざまな部分に負担がかかることで生じる異常を、未然に防ぐことができるかもしれません。