エジプトを象徴する3つのキーワードとは?
エジプトは、世界四大文明のうちの1つ“エジプト文明”の栄えた国です。
ナイル川やヒエログリフなど、学校の教科書で学んだ人も多いでしょう。エジプトの文化や歴史はテレビのドキュメンタリーや書籍などで頻繁に特集されるほど、謎と神秘に満ちています。
エジプトは私たちの好奇心や冒険心をくすぐる魅力的な国。
旅行や観光に訪れる前に、ぜひエジプトを象徴する3つのキーワードを押さえておきましょう。
事前にそれらに関する知識を深めておけば、旅や観光がより充実したものになるはずですので、ぜひ。
【キーワードその1:ピラミッド】
photo by Ricardo Liberato on wikipedia
王の墓として知られる巨大建造物・ピラミッド。
映画などの影響からか、ピラミッドは「ムチで虐げられながら奴隷が巨石を運んで建設した」というイメージが強いですよね。しかし近年の調査により、それは誤りであることが判明しました。
クフ王の大ピラミッドの近辺から、労働者の住まいやお墓、生活用品やミイラなどが発見されたためです。
奴隷にこんな良い待遇はあり得ませんし、身分的に考えてもミイラとして埋葬されることはありません。
また、「二日酔いのため欠勤」などと書かれた出勤簿も発見されています。どう考えても、奴隷がこんな理由で仕事を休めるはずがありませんよね。
奴隷が建設に関わった可能性はありますが、作業の中心となったのは高い建築技術・知識を備えた専門家や専属労働者たちであることが作業記録からわかっています。
【キーワードその2:ツタンカーメン】
エジプト展やツタンカーメン展など、博物館や美術館のメイン展示品となることが多いツタンカーメン。
1922年にイギリスの考古学者による大発見で、世界中にその存在が知られることとなりました。
古代エジプトには数多く王がいましたが、なぜツタンカーメンだけがこんなに注目の的となるのでしょうか。
理由は少年王であったこと、18~19歳という若さでこの世を去ったこと等いろいろ挙げられますが、何より大きいのが黄金のマスクの持つ神秘性であると考えられます。
まずこのマスクは、日本円に換算すると何と300兆円の価値があるという噂。
にも関わらず、盗掘されずに残っていたという強運に驚かずにはいられません。
外見的にも、何か底知れぬ魔力を秘めていそうなインパクトがあります。
そして最も注目すべきミステリーが「黄金のマスクの呪い」。
その中身は、発掘に携わった者が次々と亡くなったという恐ろしいものです。本当にツタンカーメンの呪いかどうかは不明ですが、ツタンカーメンは人々の好奇心を刺激する要素に満ち溢れていると言えますね。
【キーワードその3:エジプト神話】
日本にも神話があるように、エジプトにも神話が存在します。
架空の物語とは言え、古代エジプト人にとっては信仰の対象であり、生活や心の支柱となってきた重要なものですから、エジプトを旅するのであればぜひ知っておきたい知識です。
エジプト神話には膨大な数の神々が登場し、それぞれに様々なエピソードがあります。
あまりに壮大すぎるため、その内容すべてをここに記載することはできません。ですからここでは、神々の中心的存在である「九柱の神々」のプロフィールのみ紹介します。
古代エジプトの人々の持っていた独特の世界観を、少しでも感じていただけたら幸いです。
- アトゥム~天地創造の男神。太陽神ラーと同一視される存在で“アトゥム・ラー”と呼ばれることも。
- シュー~大気を司る男神であり、アトゥムの息子。
- テフヌト~湿気の女神で、シューとは兄妹だが妻でもある。頭部はライオン、体は人間の姿をしている。
- ゲブ~大地の男神。シューとテフヌトの息子。
- ヌト~天空の女神。ゲブの妹だが妻でもある。
- オシリス~豊穣の男神でゲブとヌトを父母に持つ。弟のセトに暗殺された後、冥界の王となる。
- アセト(イシス)~オシリスの妹兼妻。背中から鳶の翼を生やした女神。夫を蘇らせる程の魔力を持つ。
- ネフティス~夜を象徴する女神であり、セトの姉だが妻でもある。
- セト~砂漠・嵐の男神。ジャッカルの頭部を持つとされる。兄のオシリスに嫉妬し、暗殺を企てる。