妊娠中だけじゃなく産後にも現れる「マタニティブルー」とは?
マタニティブルーとは、ご存知の通り、妊娠中に精神的に不安定になったりしてしまうこと。でも、妊娠中だけでなく、産後にもマタニティブルーは現れるのです。
マタニティブルーの原因
マタニティブルーは妊娠中や出産直後に、ホルモンバランスが急激に変化することが原因です。妊娠中と出産後1ヵ月程度が起こりやすい時期とされています。
人によって起こる時期は違っていますが、妊娠初期のつわりの時期にブルーになってしまう人が多いとか。体調が優れずストレス発散できない、仕事を休むなど生活の変化、行動が制限される…といったことも影響しているとされています。
また、妊娠中もホルモンバランスの変化がありますが、出産直後は急激にホルモンが減少します。これが原因で意味もなく悲しくなったり、イライラしてしまったりするのです。
マタニティブルーは短期間で終わるのが特徴
個人差はありますが、マタニティブルーは長く続かないのが特徴。一時的な不安定なので、上手に付き合うことが大切でしょう。
マタニティブルーは出産した女性の2割程度にみられるとされています。自分だけではないのですから、気楽に通りすぎるのを待つことが必要かもしれませんね。
疲れは禁物!
精神状態は、疲れなどの体の状態も大きく影響しています。特に産後は、慣れない育児や夜中の授乳などで疲労も溜まりやすい時期です。
マタニティブルーを悪化させないためには、疲れを溜めないよう、無理しすぎないことが大切です。
「マタニティブルー」と「産後うつ」「育児ノイローゼ」はどう違う?
マタニティブルーのほかにも、産後の精神不安定に「産後うつ」や「育児ノイローゼ」がありますが、それぞれに違いがあります。
しかし、マタニティブルーを悪化させてしまうと、産後うつや育児ノイローゼに移行してしまうこともあるので、無理せず、マタニティブルーを悪化させないことが大切でしょう。
産後うつとの違い
マタニティブルーは、症状が軽く、短期間でなくなります。しかし、産後うつは症状がマタニティブルーよりも重く、自然に治らない場合もあります。
特に、産後の育児で忙しさから、産後うつに気付かずに悪化させてしまうケースも少なくありません。
マタニティブルーが長く続いている場合や症状が重いと感じられる場合は、産後うつの可能性があります。早めに心療内科やメンタルクリニックで相談しましょう。
育児ノイローゼとの違い
育児ノイローゼも産後うつの一種とされ、精神的な不安定など症状は似ています。子育てが原因で発症しますから、子供が手がかかるようになった2~3歳の時期に発症することもあります。
育児ノイローゼには「子供のことがかわいいと思えない」「育児がつまらない」「子供と一緒にいることがストレスに感じる」など…さまざまな症状がありますが、多くの人が多かれ少なかれ経験することです。
悪化してしまうと、子供が犠牲になる可能性もあるため、悪化させないように早めの受診が必要でしょう。
妊娠・出産・育児での心の疲れを溜めないために
完璧にこなそうと思う人の方が、マタニティブルーなどになりやすいとされています。完璧にできないことがストレスになってしまうのです。
育児に家事に…と完璧を目指すのではなく、手を抜くところも作ることが大切でしょう。
また、パパの協力や両親に頼ること、周囲に頼れる人がいない場合には、託児などのサービスを利用するのも良いでしょう。