周りに迷惑を掛けないための子供連れ温泉旅行のマナー 5つ
温泉旅行は、一人旅でも気の合う仲間と連れ立っての旅行でも心地よい時間を楽しめるのが魅力です。
温泉街を湯上りの浴衣姿に雪駄でそぞろ歩きするのも楽しいし、温泉で蒸した饅頭や温泉卵を頬張るのも楽しいものです。温泉旅行とは、つまるところ「温泉旅行」が持つ様式美を体験するのが楽しいのです。
しかし、温泉旅行の様式美を理解していない客がいると、それだけで温泉旅行の楽しさは台無しになってしまいます。特に子供連れの家族は様式美どころか公共の場でのマナーもなっていないことが多いため、「18歳未満客お断り」を掲げて家族客自体を受け付けていない温泉旅館も少なくありません。
せっかくの家族客を受け入れてくれる温泉旅館の手のひらを変えさせないためにも、家族連れで旅行する際には親も子供もマナーをしっかり守らなければなりません。
1.大きな声を出さない・走らない
街中で見かける子供連れの中には、超音波かと思うような奇声を上げながら騒ぐ子供とそれを温かい目で見守るだけの親というのが良く見受けられます。
親にしてみれば「ウチの子は元気いっぱいで可愛い」「ウチの王子様が遊んでやっているのだから光栄に思え」という気持ちなのかもしれませんが正直な話、躾のなってない子供は可愛い訳がないのです。
大声を上げて騒ぎまわる子供は街中でも鬱陶しいことこの上ないのにも関わらず、静かさが大事な温泉旅館ではどれほど目障りになるかは想像するまでもありません。
特に脱衣場や浴場で子供に走り回られるのは、他のお客さんにぶつかってお客さんや子供自身が大けがをすることに繋がりかねません。
2.湯船に入る前は必ず身体を洗う
銭湯や温泉では、湯船に入る前には必ず身体を洗っておくのがマナーです。汗で汚れたままの身体で湯船に入るとお湯が汚れて、居合わせた人が嫌な気持ちになってしまうのです。
しかし、湯船に入る前に身体を洗わない人というのは結構多いもの。入る前に掛け湯をするのはまだいい方で、出入り口から一直線に湯船に走って飛び込むという最悪のマナー違反をする人さえいます。
このような身体も洗わず、掛け湯もせずにダイレクトに湯船に飛び込むのは子供に多いものです。酷い時には湯船に飛び込む子供に目もくれず、洗い場を確保している親が付いていたりすることさえあります。
3.泳がない(湯船はプールではありません!)
たとえ湯船に入る前に身体を洗っていたとしても、プールのように飛び込んだり泳いだりすることはマナー違反です。しかし、子供の場合は家のお風呂とは全然違う大浴場の湯船を見るとテンションが上がって泳ごうとすることが良くあるものです。
湯船に飛び込んだり泳いだりすることを防ぐためには、親が子供から目を離さない距離で湯船の入り方を教えて真似させることが大事です。子供がマナーを学ぶ機会は親が作らなければならないのです。
4.湯船にタオルは入れない
テレビの旅番組などでは、芸能人が温泉に入る際には必ず身体にタオルを巻いているものです。しかし、そういった場面には必ず「撮影のために特別にタオルを巻いています」とテロップで注釈がつけられていて、湯船に入る際にタオルは入れないということを明記しているのです。
しかし、テレビに影響されて湯船に入る時にタオルを巻いて入る人は大人にも少なくない上に、湯船に飛び込むこともある子供となるとタオルを握ったまま湯船に入ることは珍しくもありません。タオルを湯船に入れると、細かい繊維やタオルが吸い込んでいた汗などがお湯に溶けこんでしまい、お湯が汚れてしまうのです。だからこそ、タオルを湯船に入れないのは当たり前の事なのです。こういった当たり前のマナーを守らせることも親の務めです。
5.浴場内でのオシッコは絶対にさせない
汚い話で申し訳ないのですが、お風呂に入って体を温めてリラックスしているとトイレが近くなることが良くあるものです。リラックスすると尿意を抑えている交感神経の働きが緩むため、と言われていますが洗い場であっても浴場内でオシッコをすることはマナー違反です。まして大きい方は出入り禁止・損害賠償請求されても文句は言えません。
しかし就学前の子供は男子女子問わず、お風呂でオシッコをすることに対してあまり忌避感を抱いていないものです。洗い場でするのはまだいい方で、酷い時は湯船の中でしてしまうことさえあります。その上、子供は「オシッコをしたい」という便意と「大きい方を出したい」という便意の区別がついていないもので、最悪の事態を招くことさえありうるわけです。酷い時にはスッキリした子供を連れて親が知らんぷりで逃げていくケースさえあります。
このような事態にならないためにも親御さんは、入浴する前に必ず子供にトイレに行かせておくようにするべきです。