太陽光発電を導入する前に
地球環境にも貢献したいし電気代も節約したい、でも「太陽光発電を導入するって大変なんでしょう?」「専門知識が必要なんでしょう?」と思っている方は多いようです。
たしかに、実際に大変で専門知識もある程度必要ですが、まずは動き出してみないと何も始まりませんね。
ここでは、家庭用の太陽光発電を自宅の屋根に導入するために最低限確認しておくべき10個のポイントをピックアップしてみました。10個の項目を1個ずつチェックしていくことで太陽光発電導入までの道のりを一気に短縮することができるでしょう。
その1 屋根の大きさを調べる
太陽光発電の発電量を決定付ける大きな要因は「ソーラーパネルの設置面積」です。
設置面積分以上の発電は行うことができないため、設置できる屋根の大きさが太陽光発電で作れる電気の量に直結します。
したがって、まずは自宅の屋根を見て、その形と設置可能なスペースをある程度知っておきましょう。
ちなみに屋根の種類は
- 切妻(きりづま)
- 寄棟(よせむね)
- 陸(ろく)屋根
- 片流れ屋根
などがあります。
その2 屋根の角度(傾斜角)を調べる
ソーラーパネルは太陽光を正面で受けると最も効率的にエネルギーを受け取ることができます。太陽の光を正面で受けやすいパネルの理想的な傾斜角は30°とされ、その角度から離れるとその分だけ発電量は少なくなってしまいます。
したがって、設置予定の屋根の傾斜角度をある程度調べておきましょう。
その3 屋根の向き(方角)を調べる
発電量で最も大事なのがソーラーパネルを設置する屋根の向きです。時々刻々と太陽の位置は変化し一日単位でもその軌道は変わりますが、最も太陽の光を受けられるのが真南です。
真南で受けられる太陽エネルギーを100%とすると、それ以外の方角では下表のエネルギー量に制限されます。
北西 |
北 |
北東 |
73% |
63% |
73% |
西 |
|
東 |
84% |
84% |
|
南西 |
南 |
南東 |
95% |
100% |
95% |
その4 1ヶ月の電力使用量(料金)を調べる
太陽光発電を設置してどれくらい電気代が節約できるか、余剰電力が生じて売電することができるかを知るために、おおよその電力使用量を知っておきましょう。
- 1ヶ月の電気使用量・電気料金
- 1年間の電気料金
- 月ごと・季節ごとの電気料金
など調べられる範囲で知っておくと後のシミュレーションで精度の高い予測ができるようになります。
最低でも前月の電気使用量と電気料金は確認しておきましょう。
その5 太陽電池モジュールを調べてみる
太陽電池モジュールとはソーラーパネルの最小単位で、このモジュールを何枚か組み合わせることでソーラーパネルが完成します。
モジュールは長方形が基本ですが、正方形や台形モジュールなども販売されていて、屋根の形に合わせていろんな形のモジュールを組み合わせることで設置面積を最大化することができます。
太陽電池モジュールのメーカーとしてはシャープ、京セラ、三菱、パナソニックなどが有名です。
各社のホームページで太陽電池モジュールの性能や特徴を軽く調べておくと良いでしょう。
チェックすべき項目は
- 発電量(発電効率)
- 価格
- 形状の種類
- 保証内容・アフターサービス
などです。
その6 太陽電池容量を試算する
屋根の大きさと太陽電池モジュールのメーカーが決まれば、ソーラーパネルに必要な電池容量もある程度計算することができます。
太陽電池容量は電池モジュールの最大出力量(単位はkW)の総和で求められ、
太陽電池容量 = 太陽電池モジュールの最大出力量 × モジュールの設置枚数
で計算できます。
しかし、モジュールの枚数や種類を決めるのは難しく、電池容量は後の発電量シミュレーションでいろいろ試すことができるので、この時点では電池容量の値を決めておく必要はありません。
その7 補助金・助成金を調べる
太陽光発電のシステムを導入する場合には国・都道府県・市町村の補助金を受け取ることができます。
基本的に国からの補助は受けられますが、都道府県や市町村の補助金はお住まいの町によって異なるため、国からだけの場合があれば国・都道府県・市町村の三つから補助金が受けられるうれしい場合もあります。
補助金の有無は必ずチェックしておきましょう。
その8 シミュレーションで発電量と節約電気料金を調べる
いくつかの設置条件を入力することで一年間の発電量や発電した分の電気料金を計算してくれるシミュレーションツールがインターネット上でたくさん公開されています。
地域によって日照時間が異なったり、屋根の形状や向き、電池容量などによって複雑に発電量は変わるため、こうしたツールを利用するのがおすすめです。
この際に入力する条件とは
- 住んでいる地域
- 屋根の種類・大きさ・向き
- 1ヶ月の電気料金
- 太陽電池モジュールの種類や太陽電池容量
などです。
これまでに確認した項目なので簡単ですね。
その9 いくつかのサイトでシミュレーションする
発電量のシミュレーションは計算方法によって大きく変わることがあるので、いくつかのサイトでシミュレーションしてみるのがベストです。サイトによって結果が変わるので、参考程度にいろいろチェックしてみてください。
⇒ 住宅用太陽光の発電量を予測する簡単シミュレーションサイト集
その10 業者に相談
ここまでくると自ずと太陽光発電についてかなり詳しくなっています。
ここで初めて業者さんに相談してみましょう。「このお客さんなかなかやるな」と驚かれるはずです。
ここまでで詳しくわからなかったことを業者さんに相談して、きちんとした見積もりを出してもらえば最初のステージはクリアです。
ここからはシステム導入の具体的な話になっていき、さらに大事になるのでがんばってください!