酪農ヘルパーとは
酪農家は1年中休む間もなく、牛の世話をしていかないといけないため、他の業種に比べ休みが取りにくい職種と言われています。
酪農ヘルパーとは、そんな酪農家がどうしても休みが必要なときに、酪農家に代わって仕事に従事する人たちのことを言います。
酪農ヘルパー全国協会の調査では、酪農ヘルパー利用率は、全国で75.7%で、特に北海道は89.8%の酪農家が利用しています。それだけ、酪農ヘルパーが必要とされているのです。
就農のためのメリット
酪農ヘルパーは、酪農へ就農するための道の1つと言えます。
酪農ヘルパーの主な仕事内容は、
牛舎の清掃
乳搾り・哺乳
給餌
生乳の冷却・管理
堆肥の処理
などです。
酪農家が留守の間の仕事を変わりに行うわけですから、当然、酪農家の行う仕事を経験することが出来ます。
ですので、酪農経験を積む場としては、うってつけと言えます。
また、上記の仕事内容にも各牧場によってやり方が違う場所も存在しますが、酪農ヘルパーは、1つの牧場にとどまらず、いろいろな牧場を経験することが多いです。
ですので、牛の管理技術や、経営方法のさまざまな知識、ノウハウを身につけることができます。
さらには、色々な牧場を回ることにより、人間関係や信頼関係を作ることができます。
このことは、その地域に就農する時においての、利点となります。
酪農ヘルパーになるためには
酪農ヘルパーは、全国各地に酪農ヘルパーの組合が存在するので、そこに入社し、そこから派遣される形となります。
酪農ヘルパーになるための、コレといった経験・資格はありませんし、入社した後に、ちゃんとした指導を受けることができます。
しかし、乳搾り1つにしても、多くの知識や技術が必要になりまので、ある程度の知識、そして、自分がやっていけそうか、適正のありそうな仕事なのかくらいは、知っておく必要があります。
そのためには1度、酪農体験に参加する事をオススメします。酪農体験は、酪農体験を行っている各牧場や、酪農ヘルパー全国協会といった、酪農関連機関のあっせんを受けて、参加することが出来ます。
軽い仕事ではない事を忘れない
酪農ヘルパーというのは、アルバイトやパートなどのような、軽い仕事ではありません。
酪農と言うのは、想像以上に過酷な仕事と言われます。朝早くから夜遅くまで、糞尿に囲まれ、言う事を聞くとは限らない牛を相手にする仕事なのです。酪農に夢を見ながら諦めていった人は、数多くいます。
また、酪農家側からしてみても、酪農の仕事を酪農ヘルパーに任せるのですから、アルバイトやパートの様な軽い気持ちでやってもらっては、困るのです。
「酪農に興味がある」とか、「牛が好きだ」と言う気持ちは、プラスにはなりますが、それだけでは酪農ヘルパーは務まりません。知識や技術もさることながら、経営を任せられるだけの責任感を持てるか、酪農家の方との信頼関係を作れるかが、酪農ヘルパーには重要です。