農業で独立したい人の手助けとなる「農業法人」を知ろう|トピックスファロー

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2012年7月11日
農業で独立したい人の手助けとなる「農業法人」を知ろう

近年、農業法人の数は増加傾向にあります。 農業法人は、既存就農者だけでなく、新規就農者にも有効なものとなります。 そんな「農業法人」とは、一体どんなものなのでしょうか。

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農業法人ってなに?

農業法人とは文字通り、農業を行っている「法人」の総称です。
法人とは、法律に基づき、一般人と同じような権利・義務の主体になりえる団体のことです。
農業法人は、年々増加する傾向にあります。
農業法人には、以下の様なメリットがあります。

メリット

  • 経営体としての安定
  • 体外信用度のアップ
  • 税制面や融資面の優遇
  • 農業従事者への福利厚生の充実
  • 就農者の確保、育成、継承がしやすい

農業法人の種類

単に農業法人といっても、いくつかの種類が存在します。

農事組合法人

組合員の農業の協業を目的とした法人で、「農事組合法人」の事を言います。
農業に限定した法人で、目的の違いなどから、事業や組織の運営においての制限など、会社法人とは違いがあります。

設立には、3人以上の農業者の発起人、組合員が必要になります。
施設や農作業の共同化事業を行う「1号法人」と、農業経営を行う「2号法人」が存在しますが、農作業を行う2号法人の場合は、資金提供を伴う出資型でなければなりません。

取り組める事業範囲

  1. 農業に関わる共同の利用施設設置および、農業共同化に関した事業(1号法人)
  2. 農業経営と、コレに併せて行う林業(2号法人)
  3. 1・2に関係する農業

会社法人

会社法人は、営利行為を目的としており、会社法に定められる、以下の形態に分けることが出来ます。

株式会社

資本金を細かく分けた「株式」を発行し、幅広く資本を集める会社です。
経営は取締役会が行い、一般の株主は経営に参加しないなど、人間関係よりも資本関係の結びが強い会社となっています。

株式の譲渡は原則自由ですが、農業生産法人になるためには、株式譲渡について、当該の会社の承認が必要とする旨の定めが必要です。

合同会社

平成18年5月1日の会社法施行により創設された、会社形態で、有限責任者のみで構成されており、組織の内部自治が認められています。
株式会社と違い、取締役会や監査が設置されていなかったり、利益や権原の配分が出資比率に拘束されないなどの特徴があります。

会社の意思決定は原則、社員全員の同意で行います。ですので、業務執行も各社員が行うこととなります。

家族や仲間同士などの、小規模な組織作りに合っていると言えます。

合名会社・合資会社

合名会社は原則として、全員に代表権を有していますが、出資者全員が無限責任を負うことになります。 家族や親族など、信頼関係がある少人数で経営している会社が多いです。

合資会社は合名会社と違って、有限責任者と無限責任者が存在し、経営は無限責任者の手で行われています。
有限責任者が会社からいなくなれば、会社解散や合名会社への組織変更が強いられるなど、人的関係の強い会社になります。

どちらも簡単な方法で設立可能ですが、出資者全員が無限責任を負うため、農業生産法人の形態として選択されることは少ないようです。

農業生産法人

上記の法人の中には農地を利用する経営を行う法人と、利用しないで経営する法人が存在します。
そのうち、農地を利用して経営を行う法人は、農地法で定められた「農業生産法人要件」を満たすことが必要で、この要件を満たした法人が、農業生産法人と呼ばれます。農業生産法人として認められないと、農地等の権利を取得することが認められません。
農業生産法人として認められる形態は、以下の様なものです。

農事組合法人(2号法人)
合名会社
合資会社
合同会社
株式会社

農事組合法人の中で、農業の施設や農作業の共同化を行う「1号法人」は農業生産法人としては認められませんが、農業経営を行う「2号法人」と併せて業務を行っている場合は、農業生産法人として認められます。

就農を目指している人にもメリットが

農業法人と言うのは、新規就農希望者にとっても、メリットがあります。
農業法人は、新規就農者の受け皿の役目を果たしています。
農業法人に就職することで、初期投資を最小限に抑えつつ、技能や経営のノウハウを身につけることができます。

ですので、将来の新規就農や独立を目指している方や、サラリーマンとして農業を目指したい方には、うってつけの環境と言えるでしょう。 ですので、農業法人について知るということは、新規就農を目指す人にとって有効なことです。

著者:天地佑樹

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