ガーデニング初心者におすすめのアイビーとは
アイビーは英語で「蔦(つた)」という意味の、ウコギ科キヅタ属の常緑つる性植物です。成長が早めで、つるは長さ10mにもなります。室内のグリーンインテリアなどのガーデニングや、公園での植栽、切花やブーケなど多様に用いられているので、目にする方も少なくないはず。
代表的な品種はセイヨウキヅタと呼ばれているものが多いため、一般的にアイビーとはセイヨウキヅタを指すことが多いといわれていますが、実際には市場に出ているものを含めて500以上の品種があります。
葉の形や大きさ、色合いがそれぞれ異なるため、育てる際には好みのものを選ぶ楽しみも味わうことができますよ。
アイビーの特徴
アイビーには、気根を生やすことで建物の壁やフェンスを這い成長していくという性質があります。また、アイビーは耐寒性が強いので日本国内では地植えも鉢植えも可能です。耐寒温度は鉢植えの場合は約0度、地植えの場合は約氷点下5度といわれています。
霜や雪に葉があたった場合、変色したり枯れ落ちることもありますが、根が生きていれば春にはまた新しい葉をつける丈夫さも持っています。
ガーデニング初心者にアイビーがオススメな理由
日本の気候でも簡単に育てることができ、カットした枝を水栽培したりリースにするなど、簡単にアレンジして楽しむこともできるため、ガーデニング初心者に向いています。また、丈夫なので地植えするだけでなく他の植物と合わせたり、コンテナに寄せ植えするなど、育て方においてのバリエーションが豊富なことも人気の秘密でしょう。
アイビーの育て方
アイビーの植え付け方法
苗をポットから出し、掘った穴の底に遅効性の肥料や腐葉土と一緒に、細かい石や赤玉土を入れてから植えるようにします。肥料がない場合はそのまま植え付けして問題ありません。
寒冷地でなければ、4月から10月の間に地植えが可能です。フェンスに這わせる、またはグランドカバーにするのであれば3月下旬から4月上旬に植え付けるのがオススメです。寒冷地の場合は雪が消えた5月上旬頃までに植えるようにしましょう。
鉢植えで育てる場合は、鉢の底に鉢底石を入れ、肥料と用土を足してから苗を植えつけてください。5月から9月頃に植えつけるのがベストです。
土の選び方
アイビーは弱酸性の土を好むといわれています。市販の観葉植物用の培養土は弱酸性になるよう調整されているため、販売されているもので手軽に育てることができます。
水の与え方
アイビーは乾燥に強めの植物なので、地植えの場合は真夏以外は水やりはほぼ不要です。真夏は葉が著しく成長するので、毎日水を与えてください。鉢植えの場合は、表面の土が乾いていたら鉢底から水が流れるまでたっぷりと与えるようにしましょう。
肥料の与え方
肥料がなくても育てることは可能ですが、鉢植えでより綺麗な葉を育てて楽しむ場合は肥料を与えた方がいいとされています。アイビーをあまり茂らせたくない場合は植え付け時に入れる肥料だけで十分ですが、その反対に茂らせたい場合は定期的に追肥することをオススメします。
植え付け後に与える場合は置き肥でも液体肥料でも問題ありません。追肥のコツとしては、一度に多くを与えるのではなく、切らさないように少しずつ定期的に与えることです。また、ほぼ生育しない冬の時期は肥料を与えなくて大丈夫です。
環境条件
地植えの場合、夏に直射日光が当たる場所だと葉が日焼けしてしまうので、半日陰となる場所や庭木の下などの風通しのいい場所で育てるようにしましょう。
反対に、寒冷地で植えつける場合は日当たりがいい温かい場所がおすすめですが、最低気温が氷点下10度以下になる地域の場合は越冬の関係もあり、鉢植えをおすすめします。部屋の中で鉢植えをする場合、レースのカーテン越しに日が入る窓際などが最適です。
アイビーを育てる際に注意しなければならないこと
植え替えについて
成長が早いので、放置しておくと鉢植えにした場合は鉢内が根でいっぱいになってしまいます。そうなる前に、一回り大きな鉢へと植え替える必要があるので忘れないようにしましょう。
頻度としては2年に1度くらいです。大きさをそのままにして植え替えたい場合は、根を3分の1ほどカットしてから同じ大きさの鉢に植えるようにしましょう。