借り換えとは、別の住宅ローンに切り替えること
住宅ローンを組む際や組んだ後によく耳にする“借り換え”という言葉。何のことだか分かりますか?
借り換えとは、現在借入している住宅ローンから、低金利を目的に別の住宅ローンに切り替えること。
「より好条件な他の金融機関(銀行など)に変更する」と言い換えることもできます。
マイホームを購入し住宅ローンを組んだ後で、もっと条件の良さそうなところを見つけてしまい、そちらに魅力を感じてしまうことがありますよね。例をあげるならば、今話題のフラット35や、住信SBIネット銀行といったところでしょうか。
いずれにしろ、できるだけローンの返済額を軽くしたい人にとって借り換えは便利なシステムと言えます。
しかし借り換えを行うと、具体的にどれくらい得をするのでしょうか?
分かりやすく例を挙げて説明しましょう。
例:住宅ローンの残高が1,500万円で、残りの返済期間が20年というケース
※固定金利型と想定
■金利2.8%の場合
残額1500万円×0.028×20=840万円ですから、総返済額は1,500万円+840万円=2,340万円
■金利2.5%の場合
残額1500万円×0.025×20=750万円ですから、総返済額は1,500万円+750万円=2,250万円
わずか0.3%の金利差ですが、計算すると90万円も減額になることがわかります。
一括完済や、諸費用がかかることを忘れずに
そんなにお得ならぜひ借り換えを…と飛びつきたいところですが、ちょっと待ってください。
借り換えを行うためには、面倒な手続きが必要ということを忘れてはいけません。
そしてそれにはご想像通りお金がかかります。
最も知っておくべきなのが、これまで借入していた住宅ローンを一括完済しなければならないということ。
つまり、ローンの残高をまとめて一気に支払わなくてはいけないのです。
さらには、この手続きを行う際に繰り上げ返済手数料や事務手数料がかかることもしばしば。
その金額は1~3万円と決して安くありません。
他にも、抵当権(担保の一種)の抹消登記のために1~2万円のお金がかかってしまいます。
もう勘弁して欲しい所ですがまだまだあります。他の金融機関への借り換え手続きの際にかかる費用です。
- 融資事務手数料……3~5万円
- 保証料……借入額と年数による
- 印紙代……借入額の0.001%
- 抵当権設定費用……5万円前後
事前に見積もり計算や、アドバイザーへ相談を
住宅ローンの借り換えは、想像以上にお金がかかってしまうもの。
高い諸費用を支払っても最終的にプラスになれば良いのですが、人によっては逆にマイナスになる場合も。借り換え前よりローンの返済額が増えてしまっては、何の意味もありませんよね。
家は一生を左右するほどの高い買い物、ヘタをすると百万円単位で損をしてしまう可能性があります。
ですから安易に決めずに、必ず借り換えシミュレーションで見積もりを計算してみる、ローンアドバイザーによく相談するなどして、失敗や後悔のないようにしましょう。
※見積もり計算は、各銀行サイトが提供している「借り換えシミュレーション」のページで行えます。