【第47回】検針は必ず行おう!必要性と方法とは?|トピックスファロー

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2015年11月12日
【第47回】検針は必ず行おう!必要性と方法とは?

針が混入していれば、それだけで一気にブランドの信頼性が失われてしまいます。そのため、必ず検査を行う体制を整えましょう。

ファッションライター
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量産品が出来上がった際に忘れてはいけないことが検針です。
針が混入していれば、それだけで一気にブランドの信頼性が失われてしまいます。そのため、必ず検査を行う体制を整えましょう。
Closeup portrait of fashion woman with blue bow

とても危険な針を取り忘れた商品

なくならない針による事故

レストランなどの食べ物を扱うお店で気をつけることと言えば食中毒ですが、服を扱うセレクトショップやファッションブランドが気をつけることと言えば、針です。

針は、服を作る際の様々な場面で使用します。縫製する時のミシンはもちろん、生地を裁断する時や、パーツ同士を仮で止める時などに使います。

この針が、取り忘れや折れたことによる混入が原因で衣服に残ってしまうことがあります。

ショップでは、試着の際にお客さんがケガをしてしまうことや、購入後に針が出でくることでトラブルとなるなど、針が混入することで起こるクレームは、どれだけ気をつけていても起こってしますトラブルの一つです。

もちろん縫製工場でも針の扱いは徹底されており、作業を始める前には、自分の手元にある針の数を数えてから作業を開始し、作業を終えた時には針の数を再び数え、万が一どこかに針が紛れた場合は事前にわかるようにするなど対策がされています。

また、出来上がった商品は金属を探知する検針機に通すなど、検査をすることで針が混入していないかを確認することができます。

針が混入することで、ブランドとしてはショップとの信頼関係が無くなり、最悪の場合はブランドを終了することにもなる深刻な問題になります。
しっかりと対策をとって、必ず起こらないように注意しましょう。

大手セレクトショップはコンベアー式の検針を義務付け

どれだけ気をつけても無くならない針の混入に対して、大手のセレクトショップでは原則的にコンベアー式の検針機での検針を義務づけているところもあります。
その管理は徹底されており、検査した場所、責任者の他、検査に使ったコンベアー検針機の製造番号までを記載する書類を提出する必要があります。

さらに、ある大手のセレクトショップでは、お客さんが手袋の試着中に下げ札が付けられている安全ピンによってケガをしたことにより、安全ピンの使用も不可となったところもあります。

仮に書類に不備があることや、安全ピンが付いていることが分かった時点で返送され、改善しない限り納品を受け取ってくれないこともあるので徹底した管理が大切です。

さらに、納品に関する不備が続くと、どれだけ売れているブランドであっても取引を中止するようにバイヤー担当へ連絡が入ることもあるので、管理が徹底している大手への納品には十分な対策をしておく必要があります。

また、それぞれ大手のセレクトショップによってルールが違い、検針は必要だが書類提出は必要ないところから、検針の書類提出を徹底しているところ、さらには靴下などの肌着であればホルムアルデヒド検査までを必要としているところもあるので、しっかりと対応できるように管理しましょう。

工場での検針が理想的

大手のセレクトショップで、いろいろと検針に対してのルールが違いますが、検針作業は行わないよりは済ませておいた方が安心です。
そのため、仕上がった製品は出来上がったタイミングで検針をすることが多いです。
縫製工場のほとんどが、コンベアー式の検針機を持っているので、検針も込みで依頼することをオススメします。

ここで、仮に検針機が反応して針の混入の疑いがあったとしても、縫製工場であれば分解や再縫製も素早く対応ができます。

検針のみ行ってくれるサービスもありますが、工場で検針を行わなければ、検針を行うだけのために検針場所へ配送することとなり送料が負担となってしまいます。

参考までに、検針に関しての費用は1点あたり数十〜50円程度です。

また、シューズなどの場合は、検針機ではなくX線の検査が必要になります。
この場合は検針機よりも値段が高くなり、1点200円程度が相場となっています。

シューズの場合は、特にレザーのシューズがソールを取り付ける際に釘を使っているので、釘がシューズ内に出ている可能性があります。
こちらは、針の混入よりも問題が起こる可能性が高いので、値段が高くてもX線の検査は必要です。
シューズを履いた時に、足の裏をケガしてしまうと、ブランドの信頼性は無くなってしまいます。

特にニットやアウターに注意!

検針の検査を行うにあたって、特に気をつけないといけないアイテムがニットアイテムとアウターです。

ニットは、編む工程で針を使うこともあり、取り忘れによる混入が多いアイテムです。さらに厚手であることから、すぐには気づかずにある程度お客さんが着用してから出てくる場合もあります。
さらに検針機の感度を強めに設定しないと、針が混入していても検針機が反応しないこともあるので、作業時には注意して行うようにしましょう。

また、アウターなども、厚手の素材を使うので、針をたくさん使う場面があり取り忘れの可能性が高くなります。
また、ミシンの針も厚手の素材を縫う時には折れやすく、折れた針の破片が混入する恐れがあります。

アウターで多い混入箇所が袖ぐりで、本体と袖を縫い合わせる際に、たくさんの針を使い、そのまま残ってしまうことがあります。

お客さんが試着した際に、脇のあたりをケガすることもあるので、検針機を通した後も、手で触って確認するなど、厳重な検査が必要です。

検針だけは、しっかりと時間とお金をかけましょう

検針は個人オーナーが経営するショップなどには義務付けられていないことがほとんどですが、万が一混入していたことを考えると手間をかけてでも行う必要があります。
工場の管理と共に、徹底して事前検査を行っておきましょう。
【連載】ファッションブランドの作り方

著者:yu-ki

ファッションライター
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英国にてロンドンコレクションブランドでのデザインアシスタント経験後、東京コレクションブランドのセールススタッフ、海外ブランドのPR会社を経てファッションライターに。
ファッション業界の内部での活動から得た情報やファッション業界だけの常識など、他の業界とは違う特殊な世界をご紹介致します。