借り換えを利用して無理なく住宅ローンを返済する
住宅ローンのありがたさは、手元にまとまったお金がなくても持ち家を買うことが出来るということです。
車はまだしも住宅の購入ともなれば、上物の家だけ買っても一千万円は下らず土地付きともなれば数千万円は掛かってしまいます。
逆に言えば住宅ローンが整備されたことによって、土地付き持ち家はぐっと身近なものになったということです。
しかし、住宅ローンを利用して家を購入しても不況やリストラなどでローン返済が滞り、返済できないまま夢のマイホームを手放すことになってしまった人も少なくないのです。
バブル崩壊が住宅ローン返済を困難にした
1990年代のバブル崩壊以降、日本の経済状況や労働環境は大きく様変わりしてしまいました。
特に、日本独特の労働制度である終身雇用制度と年功序列制度の崩壊は、住宅ローンにも大きな影響を与えることになりました。
一度就職すれば、転職するかよほどのミスを犯すかしなければ定年退職まで勤め上げられる終身雇用制度と、就労年数に応じて給与のベースアップが図られる年功序列制度は被雇用者にとても都合が良い制度でした。
一つの会社に勤めていればローン返済の原資を確実に稼ぐことが出来るので、庶民の夢であったマイホーム購入を30年という長期ローンで行っても余力があったのです。
しかし、バブル崩壊によってリストラや減給が増えてしまいローン借り入れ当初に立てた返済計画通りに返済することが出来なくなったのです。
ローン借り換えで債務を無理なく返そう
バブル崩壊以降の住宅ローンは、借入主と家族の収入や勤め先を検討してから貸付を行うので返済の焦げ付きは起こりにくくなっていますが、それでも借入主の雇用状況や経済状況が変化して返済が難しくなってくることは少なくありません。
返済計画の実行に支障が出た時こそ、ローンの借り換えを行うことが重要になるのです。
借り換えでローン金利が有利になる
住宅ローンの借り換えのメリットは何と言っても「金利の変更が出来る」ということです。
ローンは借りた金額と金利によって発生した利子の合計額を返済しなければならないので、金利が高ければ高いほど返済年数と金額が上がってしまいます。
貸付側としては金利の変更はあまり好ましくないことですが、金利変更して貸し付け元金の返済を優先するケースもあります。
しかし、金利変更の要請が通らなかった場合は借り換えを行って金利が借入主に有利になるようにするのも一つの手です。
借り換え出来ないケースに注意
ローンの借り換えの利用は、れっきとした権利なので臆することなくバンバン使って行ってもらいたいものです。
しかし、住宅金融公庫のような、公的金融機関からのローン借り入れを民間金融機関のローンで借り換えを行うことは可能ですが、逆に民間金融機関からの借り入れを公的金融機関で借り換えすることはできません。
また、ローンの借り換えは、借り換え先に手数料などの諸費用を払い込まなければならないこと、借り換え前に審査が必要な金融機関があることなどにも注意しておかなければなりません。