入院時の強い味方!?医療保険は入るべきなの?|トピックスファロー

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2012年7月23日
入院時の強い味方!?医療保険は入るべきなの?

医療保険は「健康保険に入っているから大丈夫」と、生命保険に比べて優先順位が低い保険となっています。しかし、医療保険は健康保険があれば必要ないというわけではないのです。医療保険に加入するメリット、デメリットを紹介していきます。

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
  

医療保険に加入するメリットとデメリットとは?

皆さんは「シッコ」というドキュメンタリー映画をご存知でしょうか? 「ボウリング・フォー・コロンバイン」などで知られるマイケル・ムーア監督によるアメリカの医療制度を風刺した映画です。
アメリカは先進国でありながら国民皆保険制度が無いため、本当に医療が必要な人に高額な医療費負担が求められる為、治療そのものを諦めざるを得なくなる…というショッキングな内容が描かれています。

日本では国民健康保険があるため医療費控除が受けられるので、この映画のような深刻な事態にはまだなっていません。しかし、医療費控除を受けても通院回数や入院日数が嵩めば医療費は高くついてしまいます。
医療費負担を最小限に抑える為には、医療保険への加入を考える必要が出てくるのです。

医療保険とは?

医療保険は生命保険の一種で、病気による入院や手術の際に保険金が支払われるという仕組みを持っています。特約次第では、通院治療でも保険金が支払われ、がん・脳卒中・心筋梗塞の日本三大疾病に対応でき、生命保険のように死亡時保険金が支払われることがあります。

医療保険は健康保険とあわせて加入することで、医療費を低減させ経済的負担を抑える働きを発揮します。

医療保険は必要ない?

日本はアメリカと違って国民皆保険制度があり、ほとんどの人が健康保険を利用できるから医療保険は必要ない、という論説が存在します。
また、医療費による経済的負担は社会人ならば多少の蓄えがあるから医療保険無しでもカバーできる、という意見もあります。

しかし、医療保険が必要になる状況というのは保険の契約者が手術を伴う入院を余儀なくされているということであり、入院中は休業しなければならないため収入減に陥っているということでもあるのです。

経済的負担をカバーする為に貯蓄を切り崩すのも一つの手ですが、保険適用できるのであれば保険を頼るべきではないでしょうか。

医療保険を利用すると医療費控除が減る

しかし、医療保険を利用して医療費の分の経済的負担を補うことは逆にマイナスに繋がる場合があります。それが医療費控除です。

医療費控除は一年間に使った医療費から最大200万円まで所得税の控除を受けられる税制です。 医療費控除は『実際に支払った医療費の合計額 – 保険金で補填された金額 – 10万円』で計算されます。

例えば、医療費を100万円支払っていて医療保険未加入である人の場合、100-0-10=90で90万円の医療費控除が発生します。 同じく医療費が100万円で、入院日額1万円・手術10万円の医療保険を利用して10日間入院した人の場合だと、100-{(1×10)+10}-10=100-30-10=60となり医療費控除額は60万円となります。

つまり、一年間に支払った医療費が200万円以下に納まるのであれば医療費控除による還付金と医療保険による保険金の差は無いようなものとなるのです。

健康保険適用外部分に役立つ

このように医療保険のメリット・デメリットを考えていくと、「やっぱり要らないんじゃないか」と感じる人も少なくないでしょう。
しかし、医療保険によってカバーできる経済的負担は、より良い入院療養生活を送るのに役立つのです。それは「大部屋から個室に移ったときの差額ベッド代」「自由診療の治療費」です。

基本的に、病院に入院した時は患者に治療上の必要がある場合以外は、4~6人分のベッドがあるいわゆる大部屋に入ることになります。
大部屋から一人用の個室への移動は、病院で一日当たりいくらという別料金を取って対応することになります。これが差額ベッド代です。差額ベッド代は健康保険の対象外となります。

例えば歯のインプラント治療や未承認の抗がん剤治療などのような、健康保険の適応外になる自由診療を受けた場合の治療費は全額患者負担となります。
保険外診療の治療費には健康保険の高額療養費制度が効きません。

このように健康保険の範囲外をカバーできるのが医療保険最大のメリットなのです。

著者:坂下モド

都内在住のフリーライター。犬猫と仲良く暮らしてます。
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ペットを飼っている関係上、ペット関連の記事を多く執筆。現在ではジャンルを問わず、政治・経済なども