オフィス形態も様々
「いいビジネスを思いついた!」「こりゃ当たるかもしれない!」とダメな仲間とお酒を飲みながら居酒屋でこぼれ出てきた超名案。ほろ酔いの中、自分たちの成功したイメージを頭に思い浮かべてさらにもう一杯。「今夜が伝説のはじまり」とかなんとか言いながら夜は明けたわけですが・・・。翌朝に襲ってくるのは二日酔いと起業することへの不安なのでした。
そんなていたらくな人たちでもビジネスを立ち上げることができる時代。というのもバーチャルオフィス等さまざまな形態のオフィスが登場したことにより、起業のハードルは昔と比較して随分と下がってきています。
「バーチャルオフィス」の他にも「レンタルオフィス」や「シェアオフィス」というのも耳にしたことがありますよね。あれって何?どう違うの?と思っていた人も少なくないのではないでしょうか?それぞれの違いについて取り上げてみたいと思います。またそれぞれにメリット、デメリットがあるので、どれを選べば自分のやりたいビジネスに一番適しているのか、また将来性のある会社への成長に繋がるのかを考えてみましょう。
バーチャルオフィスとは
バーチャルオフィスとは、実際には入居せずに住所や電話番号を借りて会社を作り、起業ができるサービス。そうすることでより少ない資金で起業することができ、本当に必要な部分に資金をまわせるので、そのビジネスの成功率をあげることに繋がります。なによりもあらゆるリスクを回避できるので、自分たちのビジネスをとりあえず試したいと考える人に最適なものだといえるでしょう。レンタルオフィスとは
レンタルオフィスとは住所や電話番号だけのバーチャルオフィスとは違い、実際に仕事場もついているものを指します。そのためそこへ通勤し仕事ができる空間を作ることができます。以前はレンタルオフィスの会社は信用度も低いものと認識されていたようですが、ここ最近では珍しくないので気にしない人の方が多いかと思います。
そのしっかりした会社の空間を、普通の貸事務所と比較してかなり安い値段で借りることができるのです。デスクなどの備品も備え付けられていることが一般的なために、初期費用全体を抑えられるのがポイント。さらに都心にあるものが多いため、ビジネスの環境としてもとても立地条件のいい場所に会社を構えることが可能になります。
レンタルオフィスの大きさというのはいろんなタイプのサイズが存在します。なのではじめは小さいところを借りて、ビジネスが軌道に乗れば大きなところを借りるという会社の拡張も比較的手軽にできます。
デメリットを挙げるなら、もしもそのレンタルオフィス業者自体が廃業すればもちろん自分の会社もそこから撤退しなくてはならないという点ではないでしょうか。またレンタルオフィスはさまざまなサービスで課金するシステムのところが多いです。いろいろとオプションを使用していたら、実は貸事務所と同等の費用がかかっていたということもあるので要注意。
シェアオフィスとは
近年ノマドワーカーと呼ばれる、パソコンでどこでも仕事のできる起業家やクリエーターが増えたため、机だけを貸すというスタイルのシェアオフィスが急増しています。同じ空間にさまざまな業種の人々が入居し仕事をしているため、新しい人脈を広げる場所にもなっているようです。みんな仕事をしているカフェのようなものをイメージしてもらえればわかりやすいですが、オフィスなのでOA器機も充実していて、仕事をする上で必要な機能を備えています。
また地方で暮らす人でも都心の拠点として手軽に使用することができます。しかし、人脈こそ広がりますが、やはりいろいろな人が同時に仕事をする場所なので問題もあるようです。
他の人の話し声なども筒抜けのため自分の仕事に集中できない、また機密情報を取り扱ってる場合の管理も、シェアオフィスの場合は不安に感じることでしょう。
条件によりどれが適しているかは異なる
バーチャルオフィスは振り込め詐欺や悪徳サイトなどの事務所に使われることも多く、マイナスイメージが強いといわれています。そのせいか法人銀行口座の開設が難しく、そのために取り引きしてくれない企業も多くなります。その点レンタルオフィスでは比較的簡単に開設することができます。また仕事相手にバーチャルオフィスだと知られてしまった場合、不信感を抱かれることも少なくはありません。
バーチャルオフィス、レンタルオフィス、シェアオフィス、どれが一番いいかは、はじめるビジネスによって異なると思います。予算であったり場所であったり、どれだけの人数ではじめるのかというのでも変わってくるでしょう。