歯列矯正を行うメリットとデメリットをまとめてみた|トピックスファロー

  • フリーのライターを募集しています
2012年9月10日
歯列矯正を行うメリットとデメリットをまとめてみた

歯並びを変える歯列矯正は、年単位で時間は掛かるし保険適用外の自由診療なのでお金が掛かるとデメリットが大きく、受診する人はあまり多くないものです。しかし、歯列矯正にはデメリットを補って余りあるメリットがあるのです。歯列矯正を受診するメリットとは?

WEBライター
  

歯列矯正はやるべきか?やらないべきか?

日本には「あばたもえくぼ」という言葉があるように、コンプレックスを抱きかねないような身体的特徴であってもチャームポイントとして前向きに捉える考え方があります。
例えば、歯列矯正の先進国であるアメリカでは矯正の対象とされる八重歯も日本では女性的なチャームポイントとして受け取られています。

しかし、歯並びの悪さは見た目だけでなく健康面へも影響を及ぼします。歯列矯正することで享受できるメリット、そして降りかかってくるデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか?

歯列矯正のデメリット

歯列矯正は歯並びを改善することでかみ合わせや見た目を良くする治療法ですが、まだまだ多くのデメリットが存在しています。

費用が高い!

まず、歯列矯正のデメリットとして言えるのが「治療費用が高い」ということです。
成人前の就学児対象の矯正でも総額で50~60万円はかかります。成人ともなれば60~100万円、外科手術が必要になればさらにその倍の200万円程度まで治療費が跳ね上がってしまうのです。

健康保険が効かない!

歯列矯正は、口蓋裂のような先天的な歯列異常や外科治療が必要な顎関節症でない限り、健康保険の対象外で自由診療となります。
自由診療なら保険が効かなくても、医療費控除が受けられるので長期的には保険診療と同じ程度の出費に収まるのですが、短期的に考えれば大きな負担が掛かるということには変わりありません。

痛くて物が食べづらい!

矯正中は、常に歯と骨をワイヤーで引っ張っている状態のため動かすだけでも激痛を感じるものです。そのため頻繁に顎を動かすことになる食事の際は、非常に痛い思いをすることになります。
ウィンナーをかみ切ろうとしただけでも痛いし、箸が歯にあたっただけでも痛いというように固形物が食べられる気がしません。
おかゆやふかしイモ、軟らかく煮た野菜類など、調理に手間をかけたものでなければ食べられないほど痛む人もいるほど矯正中は食事に難儀するのです。

矯正に時間が掛かる!

矯正法や利用を受けるタイミングにも左右されますが、歯列矯正は矯正完了までとにかく時間が掛かるものです。どのくらい時間が掛かるのかというと、成人だと矯正完了まで1~2年は見ておかなければなりません。
最近では未就学児に歯列矯正を行えば成人よりも矯正期間が短縮できることが分かっていますが、それでも長期間の矯正になることには何ら変わりありません。

矯正が終わっても治療は続く

長かった矯正が終わり、口内から矯正装置とワイヤーが取り除かれても歯列矯正は終わりではありません。
矯正装置を外した後は「リテーナー」と呼ばれる装置を歯に装着して、「保定」と呼ばれる治療段階を行っていくことになります。保定処置を行わないとせっかく矯正した歯列は、時間の経過とともに矯正前の歯列に逆戻りしてしまうのです。
リテーナー装着による保定処置は、矯正装置をつけていた期間と同じだけの時間が掛かります。それに加えて数か月ごとに歯科医の診断を受けなければならないのです。

歯列矯正のメリット

これだけ多数のデメリットがある歯列矯正ですが、それでも受診を希望する人は後を絶ちません。では、この多数のデメリットを跳ね除けてしまうほどの価値がある、歯列矯正のメリットとはどのようなものなのでしょうか?

歯並びの改善で顔つきが良くなる!

歯列矯正は歯並びを改善することによって口元が変化し、顔の印象を大きく変えてしまいます。
人の顔つきは骨格によって決定するものですが、歯並びが悪いとかみ合わせがずれて顎の位置が前後してしまい実年齢より老けた感じになったり、収まりの悪い顔立ちになったりしてしまいます。

歯列矯正を行うことによって、歯並び・かみ合わせが正常化されて顔のバランスが良くなり、顎のラインや笑った時の口角の上がり方がすっきり整うのです。

歯の隙間が無くなり発音が明瞭になる!

歯列矯正では「ブラックトライアングル」と呼ばれる歯の隙間を塞ぐように補正されます。
これによっていわゆる「空きっ歯」が無くなり見た目が良くなります。そして、空きっ歯がふさがったことによって発音も明瞭になるのです。

歯と歯の間に隙間があると、発声した時に空気が歯の隙間から漏れてしまうため発音に歪みが生じてしまい聞き取りにくくなります
自分で発音に気を付けていても歯並びを直さない限り、空きっ歯による発音は治らないのです。

歯並びの改善がコンプレックス解消につながる!

「歯並びが悪い」ということは、歯並びが良い人が思っている以上に大きなコンプレックスとなるものです。
子供の頃、歯並びの悪さを揶揄したあだ名で呼ばれたり、ゼスチャーで歯並びを揶揄されたりした経験を持つ人も少なからずいるでしょう。

噛み合わせの正常化で運動能力がアップ!

歯列矯正をしなければならないほど歯並びが悪いと、歯の噛み合わせにもずれが生じてしまいます。
重い物を持ち上げたり、ラストスパートを駆けたりする時には力いっぱいに奥歯を噛み締めるものですが、噛み合わせが悪いと力が出なくなってしまうのです。

歯列矯正で歯並びと噛み合わせを治すことによって、歯の食いしばりが効くようになって運動能力を一層引き出すことが出来るようになります。
一流のスポーツ選手が歯列矯正を行うのはテレビ映りのためではなく、本業での実用性を考えた結果なのです。

歯並びの改善で歯周病を予防しやすくなる!

歯列矯正をしなければならないほどの歯並びの悪さは、歯磨きを妨害する原因になってしまいます。
例えば横の歯と前後互い違いに生える叢生の場合、前後に歯が重なってしまうので歯ブラシの毛が届かない部分が出来てしまい歯垢がたまってしまうことがあります。
このように、歯磨きが行き届かない歯並びは歯垢の蔓延と歯周病の進行を助ける原因となってしまうのです。

歯列矯正によって歯並びを治すことで歯磨きがしやすくなり、歯周病を防ぎやすくなります。歯周病を防ぐことで歯をより長く使うことが出来るようになるというわけです。

著者:佐久間和夫

WEBライター
アイコン
WEBライターです。型にはまらず様々な情報を発信していきます。好きなものは酒、おつまみ、自転車。