代表的な歯列矯正について
歯列矯正でもっとも一般的な矯正法といえば、ワイヤー矯正です。
歯に「ブラケット」と呼ばれる小さな装置を取り付けて、そこにワイヤーを通して、歯に少しずつ力を加えて、歯並びを調整いきます。
ワイヤー矯正は比較的に費用が安く、さまざまな症例に効果的なのですが、ブラケットやワイヤーが目立ってしまう、歯に無理な力がかかることで痛みを感じるなどのデメリットがあります。
ワイヤー矯正ではどうしても目立ってしまうブランケットやワイヤーを、歯の裏側に装着したのが舌側矯正(裏側矯正)です。
矯正装置が隠れているので、矯正していることがほとんど分かりません。ただし、治療に長期間かかるほか、ワイヤー矯正に比べて費用が高くなる傾向にあります。
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを1日20時間以上装着することで、歯列を矯正していく方法です。
金属アレルギーがある人でも安心して使えるほか、矯正中に痛みを感じることがないというメリットがありますが、食事の際に外さなければならないほか、適用できる症例が限られているというデメリットもあります。
インプラント矯正ってどんな矯正法?
あごの骨に人工の歯根を埋入して、その上に人工歯を装着するデンタルインプラントは、まるで自分の歯のような安定感が得られるのが特徴の歯の治療法。
そして、そのインプラントをあごの骨に埋め入れる技術を応用したのが、インプラント矯正です。
ワイヤー矯正や舌側矯正では、ワイヤーで歯と歯を引っ張り合うことによって、徐々に歯を移動させていくのですが、インプラント矯正では、矯正専用のインプラントを歯ぐきに埋め入れ、そこを支点としてゴムやスプリングを使って、動かしたい歯を直接引っ張ることで、歯列を矯正するのです。
インプラント矯正の2つのメリットとは?
インプラントの技術を応用したインプラント矯正には、インプラント埋入の技術によって生まれた、従来の矯正法にない2つのメリットがあります。
効果的な治療ができる
動かしたい歯を直接引っ張ることで、確実に歯を移動させることができます。
短期間で治療ができる
ピンポイントで歯を移動することができるため、従来なら2~3年かかっていた治療が、半年ほどに短縮されます。
知っておくべきインプラント矯正のデメリットについて
インプラント矯正は、比較的新しい矯正法であることから、生じるデメリットがあります。また、歯ぐきから骨に直接インプラントを埋入するため、他の矯正法にはないデメリットが出てきてしまうのです。
そんなインプラント矯正のデメリットは、以下の通りとなります。
- 費用が高い。
- 治療を行っている歯科医院が少ない。
- 十分な骨の成長が必要なため、16歳以上でないと治療が受けられない。
- 歯ぐきに埋入したインプラントとその周辺を不衛生にしていると、炎症など疾患につながる。