田舎は甘くない!山も森も海も甘くない!生き方から考える【ロハス】
ロハスな生き方が取り上げられる中で、美しい自然環境や、朗らかでのんびりとした暮らしなど、田舎暮らしの良い面や魅力だけが何かとクローズアップされがちです。
都会の雑踏に疲れ果てた人や、ロハスな田舎暮らしに憧れを抱いている人が、田舎のメリットばかりに捉われてしまうことは少なくありません。
安易に行動してしまった結果、実際の田舎暮らしで経験する想定外のデメリットに耐えきれず、都会に帰っていくことも良くあることだそうです。
充実の田舎暮らしをする“鍵”は、田舎でどのように暮らし、何を得、何を失うのか熟考した上で、何をどう準備するか、できるだけ具体的に考え行動していくことではないでしょうか?
その一、虫や鳥などの動物に対する苦手意識と向き合おう
美しい自然環境が残る田舎は、私たち人間以外の動植物にとっての楽園であり、もちろん虫たちにとっても例外ではありません。
都会にだって虫はいますし、虫嫌いで田舎暮らしもかまいませんが、数ミリ程度の羽虫にさえも怯えるような極度の虫嫌いの人が、都会とは比較にならない数の「虫たち」が棲む自然と共存できるでしょうか?
虫嫌いの人にとって、田舎でのロハス暮らしは辛いものになるでしょう。
都会にいるうちに虫に対しての免疫をつけておこう
自然の多い田舎であればあるほど、虫の数も種類も飛躍的に増えることは自明です。
特に、畑仕事や自然と隣り合わせで仕事をするのであればなおの事。
虫たちや鳥、動物たちを含めた自然を愛していけるかどうかも、田舎暮らしの満足度や充実度に影響を及ぼします。
虫が大の苦手で、それでも田舎暮らしを夢見るのなら、まずは都会にある触れること始めてはいかがでしょうか?
今のうちに少しずつ自然と向き合うことで、徐々に耐性をつけていきましょう。
その二、地域社会のコミュニティに対しての考え方に向き合おう
マンションの隣同士でもすれ違っても挨拶しない、どんな人が住んでいるかも分からない、そんな状況が珍しくもない、都会の希薄すぎる「ご近所ネットワーク」の中で過ごしていると、いつの間にか、近所の人とのコミュニケーションが生活に必要のないものに思えがちです。
そのような環境に慣れきった人にとって、田舎暮らしにおけるご近所ネットワークは、あなたにとって“過干渉”となる可能性が濃厚です。
“過干渉”ではなく、古き良き人情残る地域コミュニティと捉えてみては?
しかし、“古き良き田舎暮らし”では、ご近所ネットワークは過干渉でもプライバシーの侵害でもなく、“衣食住”と並ぶ基本的で自然なもので、生きるために必要な生活の知恵なのです。
地域のコミュニティがあなたにとって煩わしく思えることが多いかもしれませんが、あなたが移り住すむのは、あなただけのユートピアではありません。
田舎暮らしにおいて地域社会に同調していくことは必要かつ重要と言えます。
なぜなら、田舎でのご近所ネットワークは、防犯対策や災害対策という面を持ち合わせているのです。
コミュニケーション力の強化は【挨拶】から
田舎暮らしでは地域の行事などに積極的に参加できるコミュニケーション力が理想です。
しかし、今の自分に、近所の住人と挨拶を交わすことさえままならない程のコミュニケーション力しかないのなら、ぜひ改善すべきです。
まずはゴミ出しなど、廊下ですれ違った時の挨拶から始めてみませんか?
その三、想定外の【ホーム(都会)シック】とは?
空気が綺麗であることや、水がおいしいこと、また夜の静けさ、星空の美しさなど、豊かで美しい自然環境に恵まれることの多い田舎暮らしですが、住んでみて、あらためて“都会の良さ”を再認識させられることも多々あります。
中でも“都会の便利さ”は、田舎暮らしで再認識する都会の良さの最たるものと言えるでしょう。
コンビニやスーパーの商品数や品揃えなど、田舎の物流は、都会の充実したそれとは比較にならないほど小規模です。
また、学校や職業の選択肢も限られ、賃金の地域間格差もあります。
けがや病気に対しても、田舎の小規模な病院では、対応が困難な場合があることも容易に予想されます。医療に関しては、大きな総合病院がある程度の距離にあるかないかで、安心感が格段に違います。
これらデメリットを洗い出し、それが自分にとっての許容範囲であるかどうか、またどの程度対応が可能か、本格的な田舎暮らしを始める前に考える必要があるでしょう。