大人の90%が虫歯を経験している!
「虫歯が1本もない」という人は、大人になるとたった10%しかいません。
25歳以上になると、虫歯が1本もない人は3%以下にもなってしまいます。
大人になると歯周病にも気をつける必要がありますが、虫歯にも気をつける必要があるんです。
また、大人の虫歯は悪化しやすい特徴があるので、歯を抜いたり、神経を抜いたりしなければいけなくなる人が多いです。
子供とは違う!大人の虫歯が悪化しやすいワケ
子供の虫歯の原因と大人の虫歯の原因は少し違っています。
子供の虫歯の原因
- 生えたばかりの歯は硬さが不十分であること(歯が生えて2~4年程度)
- 砂糖を含む食品(お菓子やジュース)を摂取することが多い
- 歯ブラシの届きにくい奥歯などに磨き残しがある
大人の虫歯の原因
- 歯の溝や歯と歯の隙間、歯茎付近の磨き残し
- 治療した歯の詰め物と歯の間に隙間ができて、汚れがたまる
- 歯の根の部分はエナメル質ではないため虫歯になりやすく、歯周病で歯根が露出してしまうと虫歯になりやすい特徴がある
大人の虫歯が抜歯につながるのは、歯周病で歯根が虫歯になってしまうということ、一度虫歯になった歯がさらに虫歯になるため、神経に達しやすいということの2つが大きな要因となっています。
特に、神経を抜いた歯がさらに虫歯になると、痛みを感じにくいことから発見が遅れて悪化させやすいということもあります。
大人になると、虫歯予防よりも歯周病予防が重視されやすいのですが、子供と同様に虫歯予防をした上で、歯周病予防をする必要があるのです。
「今さら…」と思ってはいけない!虫歯の原因と予防法を再確認しよう!
虫歯ができる原因は次の3つです。
- 虫歯菌(細菌)
- 食べ物(砂糖)
- 歯の質
虫歯の原因となる虫歯菌が、砂糖を分解してグルカンという成分を作り出す
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グルカンが歯にたくさん付着したものがプラークであり、プラークの中の虫歯菌が糖を分解して酸を出すようになる
↓
虫歯菌が出した酸が歯の成分であるカルシウムやミネラルを溶かしてしまう
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むし歯ができる
このように、砂糖や虫歯菌が原因となって虫歯が発生します。
では、虫歯の3つ目の原因「歯の質」は、虫歯にどのような影響を与えているのでしょう??
虫歯ができるときは、虫歯菌が歯を溶かす一方で、歯の再石灰化も行われています。
再石灰化が優勢ならば虫歯にはなりませんが、虫歯菌が歯を溶かす力が勝ってしまうと虫歯になってしまうのです。
歯の質は、この再石灰化に大きく影響しています。
再石灰化度が低い、エナメル質が弱くて酸への抵抗力が弱い…など、歯の質によって虫歯への抵抗力が違ってきます。
つまり、歯の質によって虫歯になりやすかったり、虫歯になりにくかったりするのです。
大人の虫歯の効果的な予防法
次のことをしっかり行えば、虫歯を予防することができます。
- 歯磨きをする
プラークを除去する効果があります。 - 砂糖を含む食品の摂取頻度を控える
甘いものを食べてはいけないということではなく、摂取する時間を決める・ダラダラと食べない・食べたら歯磨きをするということが大切です。 - フッ化物(フッ素)を利用する
最近は多くの歯磨き粉や洗口剤にフッ素が配合されているので、利用することで虫歯の予防効果が高まります。
フッ化物(フッ素)は、歯の再石灰化を促進する効果や虫歯への抵抗性を向上させる効果があるんです。 - プロのケアを受ける
セルフケアも大切ですが、虫歯予防にはプロのケアも大切です。
自分ではなかなか磨きにくい隅々の汚れを歯科衛生士に除去してもらうことができます。
歯周病の原因となる歯石除去も行ってもらうことができますし、セルフケアに関するアドバイスをもらうことができます。
また、歯が痛くならないと歯医者に行かない人が多いのですが、虫歯にならないため、予防のために歯科を受診することが大切です。 痛くなる前の小さな虫歯のうちに発見することができ、虫歯の悪化を予防することもできます。